更新日 2024年08月21日 | カテゴリ: キャリア・人生・仕事の悩み
社内で昇進する…一生懸命働くビジネスマンにとっては喜ばしいことですし、心の問題とはあまり関係なさそうに見えます。
しかし、実は昇進は大きなストレスをもたらし、一説では昇進によるストレスは、失業したときと同じくらいかそれ以上になるとも言われています。
昇進は、職場でどんどん活躍できるチャンスの時。
昇進によって起こりうるストレスに対してどう向き合えばよいのでしょうか。
昇進によって引き起こされるストレスは、人にもよりますが以下のようなことが考えられます。
・仕事量の増加
・仕事に対する責任の増加
・昇進によって周囲から妬まれる
・部下が年上や自分より経験がある場合気を使う…など
こうして昇進によって増えたストレスがそのまま解消されずにいると、うつ症状に陥って「昇進うつ」になってしまうこともあります。
コーピングは、自分の安全を守るためにストレスがある状況を改善・軽減するためにとる行動のことです。
現在、職場や学校などストレスを抱える現場で広く活用されています。
コーピングは、問題焦点型と情動中心型の大きく2つに分けられます。
ストレスを引き起こす状況を問題としてとらえます。問題を明らかにし、解決策を実行して状況そのものを変えようとする方法です。
一般的な問題解決の方法と同じように、原因を考え➡情報を収集し➡行動計画を立てる…というプロセスを実行します。
ストレスがもたらす状況を変化させるのではなく、ストレスが原因で起こる不快な感情を変化させることで対処する方法です。
例えば、物事のよい側面を見るようにしたり、気晴らしをしたりすることによって感情をコントロールします。状況を自分では変えることができない時にするコーピングです。
(例)管理することが多くなり、自分では処理しきれない業務をこなさなければならない。
というストレスに対するコーピングを考えてみましょう。
・業務内容の見直しを図る。
・上司に相談し、改善してもらうよう働きかける。
・問題を解決するために業務を他の人に割り振る。
このように問題解決に向けての解決策を検討・実施することが考えられます。
・「まあ、なんとかなるだろう」と深刻に考えない。
・「自分は今試されているんだ」などと解釈を変更して前向きに考える。
・自分の趣味に没頭したり、軽い運動をしたりするなどして気晴らしをする。
こうした感情のコントロールによって、なかなか終わらない仕事に対する不安や苛立ちを減らします。
何か1つのコーピングでストレスを解決できたらよいのですが、そう簡単に状況を変えられないのが現実です。
例えば、業務内容の見直しを図るだけの「問題焦点型コーピング」の実践だけでは、うまく見直しができなかった場合、かえって大きな不安要素を抱えてしまうこともあります。また、なんとかなる、とその場のストレスから逃げる「情動焦点型コーピング」ばかりでは、いつまでも仕事の問題は解決しません。
ですから、例えば週末に趣味に没頭する「情動焦点型コーピング」でリフレッシュして、翌週に業務の見直しという「問題焦点型コーピング」をするなど、状況に応じて2つのコーピングを柔軟に使うことが重要です。
また、自分だけで解決するのではなく、周りの人の力を借りることで2つのコーピングが促進されることもあります。
昇進だけに限らず、私たちは大なり小なり常にストレスに囲まれています。
ストレスを感じた時には、自分にはどのようなコーピングが合っているか、どのようなコーピングが実行できるか整理して考えてみましょう。
そのためには、まず「自分自身」についてと、「自分が置かれている状況」をよく見つめてみることが第一歩になります。
昇進によるストレスやストレスフルな日常生活の中で、ストレスコーピングを活用してうまくストレスに向き合ってみてはいかがでしょうか。
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ストレスの心理学―認知的評価と対処の研究 リチャード・S. ラザルス
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