更新日 2024年09月03日 | カテゴリ: 職場のメンタルヘルス
職場での人間関係は、現在では退職理由の第一位に上がるほどの大きな課題となっているもの。 職場の人間関係によってストレスが溜まってしまい、うつ病になってしまう人も少なくありません。
人間関係を良くするためには、どんな方法があるのでしょうか?
ここでは人間関係の良い職場を作るためのひとつの手段として「グループ構成」を考えてみます。 人間の集団である企業の中では、「部門」や「課」「班」等、様々な集団が生まれているもの。
この「集団におけるコミュニケーション」を考えることが、人間関係を改善する一助となるのです。 ここでは4つの集団の特徴を解説していきます。
情報がリーダーから生まれて副リーダー(2~3人)に伝達され、それを更に下の人に伝えていくコミュニケーション方法を取るグループです。
リーダーと下のメンバーの間には直接的なコミュニケーションは殆どありません。 リーダーが有能である場合には作業効率は早く、生産性が高くなります。
しかし最も人間関係が悪くなりやすい集団構造でもあるのです。 メンバーの一人一人は、「仕事に関わっている」というプロジェクト完成に対する満足度が非常に低い状態となっています。 また派閥ができやすく、メンバー同士でいがみ合いが起きたり、必要の無い競争心が生まれてしまうことも多いです。
いわゆる「独裁型」のグループです。 グループ全体の流れを把握し、情報を取得しているのはリーダー一人だけ。 メンバーはお互いにコミュニケーションを取ることが殆どありません。
この場合も、リーダーが有能であれば作業は一定の速さ・生産性を見せます。 しかしメンバー同士での亀裂が起こりやすく、人間関係のストレスが溜まりやすい職場(集団構成)とも言えます。
全員がコミュニケーションを良く取り、情報交換が頻繁に行われる集団です。 集団人数が増えた場合でもタテ関係・ヨコ関係による情報遮断が起こらず、一斉にコミュニケーションが行われます。 一見すると「リーダーが弱いタイプ」と言えるかもしれません。
しかしこのタイプの集団は作業に対してメンバー全員が高いモチベーションを持ち、またプロジェクトを完成させた時に一人一人が大きな満足度を得ることがわかっています。 人間関係がスムーズになりやすく、ストレスが溜まりにくい職場であると言えるでしょう。
全員一斉でのコミュニケーションはありませんが、ヨコ同士での繋がりが活発なタイプです。 今回の図例の場合、左上のリーダーと右下のメンバーにはあまりコミュニケーションはありません。
しかし他のメンバーとの隣同士での繋がりがあることから、力関係のバランスが取れています。 トライアングルタイプと同様にリーダーはメンバーと同格程度の立ち位置です。
トライアングルタイプに比較して、スクエアタイプは一見すると集団としての結束力が低めに見えますね。 しかし実際にひとつのプロジェクトに関わると、各メンバーに自立心が芽生え、積極的に作業に参加する傾向を持っています。 そのため作業に対する満足度も高く、仕事での人間関係も良い傾向にあります。
4つの集団の特徴はいかがでしたか? 日本の企業ではついつい能率や生産性を重視しようとして「枝分かれタイプ」の集団を生産してしまっていることが多いもの。
また中小企業等の場合、「一点集中タイプ」となりやすい傾向も見られています。 もちろんリーダーのマネジメント能力が非常に高く、それぞれのメンバーの人間家計に関与できるということであれば、「枝分かれ」「一点集中」でも人間関係がうまくいくこともあるでしょう。
しかし残念ながら、そこまでの力量を持った人は稀です。 リーダーの力量を問わず、職場の人間関係におけるストレスを軽減したいということであれば、「トライアングルタイプ」もしくは「スクエアタイプ」でのコミュニケーション方法を考えた方が良いでしょう。
現在の職場でのグループ構成や、グループ内でのコミュニケーション(情報伝達)はどんな形になっているでしょうか? リーダーが今までの位置を変えることで、集団のタイプも大きく変わってくるはずですよ。
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