hidehide
お名前(ニックネーム可)
メールアドレス
パスワード
性別
すでに会員の場合はログイン
 »  »  » うつ病から復職後、前のパフォーマンスが取り戻せないときに試したいこと

うつ病から復職後、前のパフォーマンスが取り戻せないときに試したいこと

公開日 2017年03月01日 |
カテゴリ: うつ病・憂うつな気分
うつ病から復職後、前のパフォーマンスが取り戻せないときに試したいこと

うつ病による休職と復職

近年うつ病による休職者は100万人とも言われ、精神疾患を原因に職場を一時離脱することは決して特別なことではなくなりました。2020年までにはメンタルヘルスに関する措置を受けられる職場の割合を100パーセントにする、という政府戦略も定められており、うつ病への理解が広まっています。

しかし、実際にうつ病にかかって休職・復職した患者さんの中には、順調に回復することが出来ない人もいます。そんな患者さんたちの大きな悩みの1つが、以前のパフォーマンスが取り戻せないこと。以前は出来ていたことが出来なくなった、という事に大きなストレスを抱えて症状を悪化させてしまいます。今回は、そのようなうつ病復職者の患者さんたちが、以前のパフォーマンスにとらわれることなく回復していくための考え方を探っていきます。

出来ていたことが出来ないことへのストレスの正体

復職することが出来たという事は、病院へかかって薬物療法を開始し、ある程度症状が落ち着いたということです。うつ病の初期は様々な症状が出ます。不眠をはじめとした、食欲不振、胃痛、頭痛などの身体症状、抑うつ気分や希死念慮と言った精神症状が強く現れます。

また判断力が落ちるため「今日の夕飯は何を食べようか」と言った簡単な判断すらできなくなります。心のエネルギーが枯渇して様々な機能がマヒしているため、正常な生活を送ることが出来なくなり、1日中寝込んでしまうことも多くあります。

投薬治療と休職を経てこのような症状が改善されてくると、心が元の機能を取り戻します。心の機能を少しずつ回復させるにつれて、発症以前の生活に戻り、以前の真面目さや熱心さ、意欲を取り戻していきます。一見これは大変良いことに思えるのですが、復職者のつまずきはこの「以前の様子を取り戻す」というところに隠されています。

患者さんは以前の生活や自分の性格は取り戻していますが、心のエネルギーはまだ足りていない状況です。持ち前の真面目さから以前と同じように働こうとしても、そのためのエネルギーが足りないために思うように働くことが出来ません。そのため、「以前は出来たことが出来なくなっている」という状況に陥って焦りや落ち込みを体験します。

「出来ていたことが出来ない」という現象の正体は、以前の生活や性格を取り戻しているが、心のエネルギーは取り戻し切れていない、という状態に起因するのです。

段階的な復帰を計画する

昨日まで入院していた人がいきなり激しい運動をすれば、再び病状を悪化させてしまいます。運動をするならば軽めのウォーキングから始めて、距離を延ばしたりジョギングに移行したりします。段階的に体を運動の仕様へ持っていくのです。

同じように復職するときもいきなり以前と同じ環境で働くのは好ましくありません。最初は週に数日の出勤や時間短縮の勤務にして、徐々にもとの勤務体系に戻していくのが望ましいと言われています。心のエネルギーが回復しないうちに元の環境の放り込まれると、何度も失敗体験を重ねることになります。

今日もダメだった、昨日もダメだった、という体験を重ねると「やっぱり自分はダメな人間だ」という思いを強くしてしまいます。衝動的な自殺が多いのもこうした回復期の患者さんで、不安定な気持ちをコントロールできずに悲しい結末を迎えてしまうことも少なくありません。ですから、失敗体験を重ねないようにするためにも、会社と相談して段階的な復職の計画を立てることが重要です。

 

休職中の自分と比べる

以前のパフォーマンスを取り戻せずに辛い思いをしているのなら、比較対象を変えてみるのも1つの考え方です。今の自分と病気になる前の自分を比べているために、「以前できたことが出来ない」という状況に陥ってしまいます。

しかし、復職できたということは少なくとも一番ひどい状態だった時よりは、ずいぶん回復しているのではないでしょうか。出勤の時間に起きられた、朝ごはんを食べられた、遅刻せずに出勤できた。

そんな小さなことが出来なくなっていた時期があるはずです。その頃と比べれば、復職者の多くがかなり良い状態まで回復しています。比較対象を病気以前の自分ではなく休職中の自分にすることで、自分が順調に回復しており、能力を取り戻しつつあるということを実感できるのではないでしょうか。

ゆっくり歩むことが一番の近道

復職時にうつ病が完治している患者さんはほとんどいません。ひとまず職場に適応できそうなくらいには回復したので、社会生活に戻る練習をしている段階です。練習なのですから、全てうまくいくという事はありません。

逆に言えば練習段階で失敗しても大丈夫です。患者さんはこれから心身と相談しながら、社会に復帰していくステップの途中にいます。階段を飛ばし飛ばしに駆け上がって転んでしまうよりも、一段一段踏みしめて確実に上ること。それが本当の復帰への一番の近道です。

質問に答えてマイカウンセラーを見つける

あなたにおすすめのコラム

>>> 同じカテゴリ(うつ病・憂うつな気分)のコラムをもっと見る
このページのトップへ