「一人になりたい」という感情に隠れた背景・原因と対策とは?

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: 自分を変えたい

「友達や同僚と一緒に居るのがしんどい」「人混みに居るのが疲れる…」 誰かと一緒に居るのが辛くて、「一人きりになりたい!」と思うことはありませんか?

「一人になりたい」という感情は、誰にでも起こるもの。 でもその気持が強くなっているようであれば、それは心の危険信号かもしれません。 ここでは「一人になりたい」という気持ちに隠れた原因と、その対策について解説していきます。

この記事のまとめ

  • ひとりになりたい気持ちを心理学で「親和回避欲求」と呼ぶ
  • 精神的・肉体的な疲労などによって親和回避欲求が起きる
  • 運動習慣や睡眠が大事。とはいえ心の病気につながる可能性もあるので注意が必要

→もし悩んでいるなら気軽なオンラインカウンセリングでの相談もおすすめ

1. なぜ一人になりたくなるのか?

誰とも付き合いたくない、一人でいたい…このような他人との関わりを拒絶する心は、心理学で「親和回避欲求」と呼ばれます。 取り乱した自分を見せたくない、他者が居ると感情がうまく整理できない等、「自我コントロールができない時」に他者を拒否する欲求です。

以下のような場合、親和回避欲求が出やすくなると考えられます。

1 )精神的なショックが大きい

肉親を亡くした、支えにしているものを失った等、自我コントロールが非常に難しい場合には人間は他者を拒絶します。

2 )精神的な疲労度が大きい

人間関係が煩雑になっている、周囲の人間関係でトラブルが多発しているといった場合、蓄積されたストレスを解消しようとして「一人になろう」とすることがあります。カンタンに言えば、脳が休憩を取ろうとしているわけです。

3 )周囲に気を使いやすい

人といてもマイペースに過ごせる人であれば、他者との関わりでストレスが溜まることはあまりありません。しかし自分より他者を優先しやすい人の場合、ペースの乱れがストレスになってしまうことがあります。「本来やりたいこと・本来行いたいペース」を取り戻すために一人になろうとするのです。周囲に対して愛想が良い人、周囲との協調性を重んじる人の方が、一人になりたがる傾向を見せます。

4 )肉体的疲労度が大きい

体力の低下も、親和回避欲求を高めます。子供の頃に、遊び疲れて帰ってきた時に親から話しかけられると「あっちに行って!」と思ったことはないでしょうか?「疲れた時」に一人になりたがるのは子供も同じなのです。体力低下による親和回避欲求は、体力の回復につれて薄まっていきます。しかし慢性的な疲労感が抜けないという場合、回避欲求が常に高いこともあります。

5 )過去の環境・家庭環境・住居環境の影響

「一人っ子だった」「子供の頃から個室があった」というような環境で育った場合、対人関係でストレスを溜めないレベルである人間との距離(パーソナルスペース)が比較的広い傾向が見られます。そのため他人との距離が近い環境に身を置くことがストレスとなっていることもあるようです。また満員電車に毎日乗っている、住まいが繁華街に近い、会社が大規模であるといった「集団との接触」が多いことによって、人混みとの接触を避けたくなるケースも見られます。

背景に「心の病気」があることも

「一人になりたい」という欲求は、上記のとおり誰にでも起こりえるものです。しかし急速に一人になりたいという気持ちが強まっている場合、以下のような体や心の病気の初期症状であることも考えられます。

・自律神経失調症
・うつ病
・社会不安障害

「以前は平気だったのに急に人混みがダメになった」「最近、友達と居ても疲れるばかり」特にはっきりした原因が無いのにそう感じたら、ストレスが溜まりすぎた可能性が大きいかもしれません。ストレスをこれ以上溜めてしまわないように、早めに対策をスタートしましょう。

2. 心のストレスを取り除こう!

1 )たっぷりとした睡眠を取る

睡眠は脳に溜まったストレスを解消する大きな要素です。睡眠時間5~6時間以下の生活が続くと脳の疲れが取れず、うつ病等の精神障害になる確率は2.4倍にも上がります。 早寝の習慣をつけ、安定した質の高い睡眠を取るようにしましょう。

2 )運動の習慣をつける

ウォーキングやジョギング等、軽い運動をする習慣をつけましょう。昼間に心拍数をあげて汗をかくという習慣をつけることで、自律神経を安定させていきます。また公園等の開放感のある場所で運動をすれば、パーソナルスペースによるストレスが軽減されることも期待できます。

3 )「一人時間」を定期的に作る

会社や家庭などの環境が変わり、「一人で居られる時間」が少なくなったことがストレスとなっていることもあります。この場合には、1日の中の短時間、また週末等の1日もしくは半日等、時間を区切った上での「一人時間」を作ってみるのも手です。会社帰りのひとときを使って散歩をしてみる、静かな店でお茶を飲んでみる…このような「自分の時間」を持つこと心を落ち着かせ、心身の疲労を解きほぐしてみましょう。

おわりに

「睡眠や運動といった自分なりの対処を行っても、問題が改善されない」「誰と顔を合わせるのも辛くて、部屋から出たくない」「会社や家庭生活に問題が生じている」このような場合、ストレスの蓄積等の様々な要因から症状が重くなっていることも考えられます。

自分一人だけで問題を解決するのは難しい…そう感じられたら、早めに専門医やカウンセラーに相談をしてみましょう。専門家の助けを受けながら心の疲れを取り除くことで、問題が解決されるケースも珍しくないのです。

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