自分を弱い人間と思って責めてしまう人へ贈る、心が楽になる3つの方法

「なんで自分は継続力が無いんだろう」「もっとガマンができたんじゃないか…」「自分はダメな人間なんだ」こんな風に、毎日自分を「弱い」「ダメだ」と責めてはいませんか?

繰り返し自分を「弱くてダメだ」と貶めていると、自己否定感がますます強くなり、本来持っていた実力も出せなくなってしまいます。 「どうせ自分はダメだ」「弱いから無理だ」という後ろ向きの考え方を持つことで、これから起こるはずのチャンスを見逃してしまうかもしれません。

自分を責めるのを止めて、「これからの自分」を認めるために心をラクにしていきましょう。 ここでは自分を責めたくなった時に知っておきたい3つの方法について解説していきます。

1. 理想のハードル、上げすぎていませんか?

まずはあなたの思う「ダメじゃない自分」「強い自分」について、考えてみましょう。 あなたの考える「理想の自分」「これなら許せると思う自分」とは、いったいどんな人ですか? 思いつく限り、紙にどんどん書き出してみましょう。

さて、一体どんな人物像が出来上がったでしょうか? それは例えば雑誌に出てくる「理想のモデル像」や、偉人伝に出てくる「スーパースター」のような人間像ではありませんか?

自分を「弱い、ダメだ」と思ってしまう人ほど、自分に対する理想のハードルを高く上げてしまいがちです。 例えば…

・家事も仕事も完全に両立できている
・プライベートは趣味で充実している
・誰とでも仲良くできて対立する人が居ない
・目標を持ち、子供の頃からやりたい仕事に取り組んでいる

これら全てをクリアし、まったく問題が無いという人が一体どれだけいるでしょうか。 「パーフェクトな自分」を望めば望むほど、「ここが足りない、これも足りない」という減点方式で自分を採点してしまい、自分に対する自信を失っていってしまうのです。

完璧じゃなくてもいいんだ」と考え、自分を許してみましょう。

2. 「誰か」と自分を比べていませんか?

「自分は弱い」「自分はダメだ」と思う時、「誰か」と無意識に比べたり、「負けた」と思っていませんか? 例えば前項の1.で掲げていた「理想のハードル」について、「でも、あの人はハードルをクリア出来ているんじゃないか」と思っている人が、無意識に居たりはしないでしょうか。

同年齢の同僚、兄弟、若い頃の親… 人は無意識のうちに「競争相手」を見つけ出し、「相手に勝ちたい、負けたくない」と考えてしまいがちです。

しかし人生とは「勝ち負け」ではありません。 もちろん勝ち負けで全てを決める人はいるかもしれませんが、「誰かに比べて上だ・下だ」という相対的な評価で自分を測っている限り、本来の幸せを掴むことはできないのです。

例えば所持金額、例えば資格、例えば権威…探そうと思えば、常に「上には上」が居ますから、「負けた」というみじめな気持ちを常に抱えていなくてはなりません。

「誰かに比べて自分は負けている」こんな考え方を手離してみましょう。 判断の評価を「自分だけ」に置き、「昨日の自分より、今日の自分が一歩成長できている」と感じられること…これが、自分を認めるために大切なのです。

3. 自分の「人格」まで責めていませんか?

「自分はダメな人間だ」等の強い自己否定感を持つ人には、「行動と人格を同一視する」という傾向が見られています。 例えば、続けようと思っていた運動の習慣が三日坊主になってしまったとしましょう。 こんな時、「自分がだらしないから」「ガマンが効かないから」と『自分の人格』を責めてはいないでしょうか?

「続けられなかった」という『行動』のみに視点を置くと、「続けられなかったのには、何かの要因があるのかも?」という失敗の要素が見つけやすくなります。 「時間を長く取りすぎていたかも」「今度は15分にして毎日続けられるようにしよう」等、改善しやすい点から実際的な行動が起こせ、次回の成功に繋げていくことができるのですね。

ところが「人格(性格)が弱いから失敗したんだ」と『行動と人格』を一緒にして責めてしまうと、失敗要素が曖昧になる上、「改善をするのは無理だ」という気持ちが強くなります。 「失敗をカバーして次の成功へ」というステップが踏めなくなるのです。

「失敗をした」「ダメだった」と感じた時には、「ではどんな行動を起こせば、成功に繋げられるか」「どうしたら失敗を繰り返さないか」という『自分の行動部分』に視点を合わせてみましょう。

おわりに

人間の考え方・物事の受け取り方(認知)は、今までの環境や生き方によって固定されてしまいやすいものです。歪んだ認知によって自分を責めてしまい、生きづらさを感じている人は少なくありません。

「自分だけでは考え方のクセから抜け出せない」「自分を責めてしまって行動が起こせない」…そんな時には、心の専門家であるカウンセラーに相談をしてみるのも手。ちょっとしたヒントやアドヴァイス、また専門的な行動認知療法等によって認知の歪みが正され、今までとは違う考え方を得られるケースも多いのです。

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