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「五月病」という診断名はない!五月病への対処に潜む3つの罠

更新日 2017年10月13日 |
カテゴリ: キャリア・人生・仕事の悩み
「五月病」という診断名はない!五月病への対処に潜む3つの罠

ゴールデンウィークが明けて、さぁ仕事再開!というときに、どうにもやる気が出ない、憂うつさが頭をもたげる、朝出かけるのが億劫、……という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
友達に相談すると「あぁ、五月病じゃない?」と言われるかもしれませんね。

「五月病」という響きには、「そういう季節」である五月が過ぎれば自然と治るよ、というニュアンスが含まれているように感じられます。「そんなに気にしなくていいんじゃない」という意味を込めて、「五月病じゃない?」と言われることが多いようですが、本当にそうでしょうか。

なぜ五月病になるのか?

日本では、4月が就職や引っ越し、異動、昇進などで環境が大きく変わる時期ですね。

期待と意欲を持ってスタートダッシュを切った後、その勢いが一服するゴールデンウィーク明けに、憂うつさや不安が高まることが多いことを指して、一般的には五月病と称されます。

例えば今までとは違う仕事上の責任を負うようになったけれど、1ヵ月取り組んでみて、なかなかうまくこなすことができない。
新しい上司の指示の仕方に慣れることができなくて、不満が生まれてくる。
新しい土地や友人、周囲の環境に馴染むことができない。

こんな環境や役割の変化に対して対応できず、不安やストレスが高まり、意欲を維持しづらくなる時期が5月という時期です。

五月病という言葉は医療上の診断名としては存在せず、実際に5月にうつ病が増えるという統計データも見当たりません。
単純に「この時期、そういう人が多いような感じがする」という現象を指して、「五月病」という概念が広まったのです。

五月病の捉え方に潜む罠

「あぁ、五月病じゃない?」という態度が孕んでいる「そういう季節だし、環境が変わったんだし仕方ないよ。時間がたてば良くなるよ」というニュアンスには、3つの注意すべき前提が潜んでいます。

・そういう季節だよ=今生じている問題は当たり前のことである
・環境が変わったんだから=環境の変化は自分にはコントロールできない
・時間がたてば良くなるよ=放っておけば、自然と問題が解決する

実は、このような3つの考え方は、人生において問題解決を妨げる考え方でもあります。

「そういう季節だよ」の罠:個別の問題に対して盲目になる

環境の変化に対応できないという問題に「五月病」とレッテルを貼り、この季節に憂うつになるのは当たり前だよ、という考え方をすることで、今生じている問題の原因を環境や季節に帰属させてしまい、自分自身の問題に目を向けることから遠ざけてしまいます。

本当は自分の行動や思考が原因で環境に適応できない問題が生じているかもしれないにも関わらず、「季節のせい」と考えて自分の問題を直視しないことで、問題が長期化してしまうこともあります。

「一般的にはこうかもしれない、でも今自分が抱えている問題は本当はなんだろう?」と考える癖をつけることが有効です。

「環境はコントロールできない」の罠:問題に対する無力感

ストレス状況から逃げられない体験が続くと、そのストレスを回避するために必要な努力をしなくなってしまう「学習性無力感」という概念があります。
何度かストレス回避を試みて、それが実現しないと、「もう自分にはコントロールできないんだ」と考えて、本来であれば逃げられる状況であっても、逃げようという努力すらしなくなるのです。

「もうこんな会社だから仕方ない」「自分にはどうしようもない」「自分が我慢すればいい」という考え方で学習性無力感を持った状態に陥ると、人は苛立ちや憂うつさなどを抱えやすくなり、抑うつやうつ病にもつながると言われています。

環境がそうだから……と諦めるのではなく、「今の環境はどんなことが問題だろう?その状態に対して、どんな風に自分はうまく適応できるだろう?」という思考スタイルを持つようにしましょう。

「時間がたてば良くなるよ」の罠:時間が解決しない問題かもしれない

実は問題には種類があり、時間が解決するものと時間では決して解決しないものがあります。

1. 時間が解決するもの

時間がたつにつれ、他人や環境が変化することを通じて問題が解決するもの

例:人手が足りず仕事量が多いことがストレスだったが、新入社員が入ってきて仕事が楽になった、通勤がつらかったけれど、通勤に慣れた

2. 自分の学習が解決するもの

自分自身が習熟によって各種能力が向上することで問題が解決するもの

例:新しい仕事に慣れなかったけれど、一生懸命取り組んでいるうちに時間内で仕事がこなせるようになった

3. 自分の変化が解決するもの

自分自身の考え方や態度を変化させることで問題が解決するもの

例:上司とうまくいかなかったけれど、上司の考えを尊重しながら、コミュニケーションをより丁寧にすることで上司との関係が築けた

放っておけば慣れていく・環境が変わって解決する、という問題ももちろんありますが、「学習が解決するもの」「変化が解決するもの」については、待っていても変化は起こらず、自分が意識的に変わっていく必要がある問題です。
他人や環境が変わるのを待っていれば問題は積み重なり、雪だるま式に大きくなっていく可能性もあります。

自分が抱えている不安材料や問題はどれなのか?何に適応できていないのか?放っておいていい問題なのか?それとも今意識して取り組んだほうがいいことなのか?ということを意識することがとても大切なことです。

おわりに

五月病にどう対処するか、は人生の中で問題が生じたときにどのように考えていくのか?を象徴する課題でもあります。

「新しい環境になかなか慣れない」「適応が難しい」「うまくいかない」というときに、憂うつで当然、環境は変えられない、問題は時間が解決する、という考え方は、問題解決を先送りにし、自分の心の健康にダメージを蓄積してしまいます。

憂うつさや不安な気持ちは、今ある問題を特定して解決につなげるチャンスでもあります。
なんとなく落ち込んでいるだけ、と無視するのではなく、何が不安や憂うつさを生み出しているのか?としっかり向き合っていくことが、それ以降の生活を楽にするためにとても大切なことなのです。

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