【SNS中毒になる前に】心理学で読み解く「SNS依存」のメカニズムとは?

更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 習慣を変えたい

2010年代に入り、新たなコミュニケーション手段として台頭してきた「SNS」。
twitter、Facebook、そしてLINE…と、様々な形態によって持て囃されるようになりました。いずれのサービスも「人間同士の繋がり」が重視されているのがひとつの特徴です。有効に使えれば便利なサービスですが、「SNS」に依存し、現実生活に支障をきたしている人も少なくありません。

ここでは、どんな人が依存しやすいのか、そしてその対策についてを心理的な面から考えていきます。

「こまめな返信」に強迫感を持ちやすい「受動型」

SNSの中で、特に知人からの発言に対して「必ずすぐにリアクションしなくては」と感じている人は少なくありませんまた一度メッセージ等での会話が始まると自分から話を終わらせられず、いつまでも会話を続ける傾向もあります。この行為の根底にあるのは、「関係性の断絶」を極端に恐れる心理です。

「SNS疲れ」が浸透し始めた頃から、この「疲れ」に同意を示した人には、ある一定の傾向が見られています。飲み会等の誘いに対してイヤイヤでも出かける、恋人からの要望に何でも応える等、「受動的な無理」をするのがその「傾向」。

しかし「断絶」を恐れる関係性には、無意識に「優先順位」が付けられています。会社よりも友人、友人よりも恋人…等、「最も自分が望む関係性」のために、その他を放置する傾向もあるのです。SNS依存の人の中は、「SNSでの関係性」を重視しすぎ、家庭や会社等、現実世界での人間性を軽視する人も珍しくありません。

「自虐的な自己主張」も多い「主導型」

リアクションよりも自分の発言が多いという人も、SNSに依存する傾向は持っています。

ただし日本の場合、少々特殊な心理傾向が見られるようです。欧米各国ではSNSに対し「楽しい自分」を演出しようとする余り、日常生活で無理を重ねたり、SNS上の自分と現実世界のギャップに苦しむ人も少なくありません。

このような人は日本にも居ますが、日本の場合、一見すると「失敗話・苦労話ばかり」という人も多いのです。例えば恋人の愚痴、旅行での失敗等、見る限りでは「幸福そうには見えない」というケースも散見されます。しかしながら、このような「自己を貶める発言」には、「状況を自慢したい」という心理も隠れています。

例えば「恋人が居る」ことは自慢だけれど、「自慢をするのはダメ」という規制が働き、「愚痴」という形になって現れるというわけですね。このような「捻れた形」での自慢は、本人が「自慢」という自覚を持ちにくいのが特徴。また一般的な「自慢」をする人に比べて、同調が得られるほどにSNSに強く依存する傾向にあります。

SNS依存の根底にあるのは「自己評価」の低さ

一見すると相反する上記の「受動型」「主導型」ですが、根底にあるのは両者とも「自己評価が低い」という傾向です。自分で自分を認めることができない分、「SNSの相手」の多数から必要とされたり、賞賛・同調されることで、それが「自分の価値を高めている」と感じているというわけですね。

人は誰もが、「良い人」「面白い人」「優しい人」等、他人から高評価を持って受け入れてほしいと考えるもの。

しかし自分に自信を持てなかったり、環境等の要因で自己評価を実際よりも低く定めがちな人は、必要以上に「相手」にこれらの評価を委ねることになります。

「SNSに依存しているかも…」と思ったら

現実世界での約束事や仕事・日常生活等よりもSNSを優先しがちになっていたら、それはかなり「依存」している証拠。また、2~3分でも時間が空いた時にまずはSNSをチェックしてしまうというのも「注意信号」です。「改善したい」と思ったら、まずは1週間「SNSを休む」ことを宣言し、SNSから距離を置きましょう。

この間、自分自身を高める新たな試みに挑戦してみるのが良い方法と言われています。特に「数値」や「形」になって残るものだと、「これだけを頑張った」と努力の形を認知しやすく、効果が高いようです。
例えば単にウォーキングをするだけでなく、万歩計を使って「歩数」を記録するというようなことですね。

もちろん創作活動を行ってみたり、「週に何回」と決めてお稽古事やトレーニング、ダイエット等をするのも有効です。 自分自身を高め、その努力を自分で認めることを始めてみましょう。

おわりに

いかがだったでしょうか?
SNSを休むことに対し「人との繋がりが絶たれるのでは」と恐怖感を持つ人も居ます。しかし、SNSが存在しないと繋がれない情報や人は、本当に必要なのでしょうか?また「一週間の距離」を置くことで、多数の友人・知人の中から「マイペースな関係性」を続けることができる人は必ずあらわれることでしょう。依存状態に陥る前に、どんな人間関係が自分にとって理想なのか?振り返ってみたいですね。

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