更新日 2024年09月03日 | カテゴリ: 人間関係を良くしたい
人と人との距離、その関係性は、その段階がハッキリとわからないことが多いですよね。例えば「知人程度」なのか「友達」なのかがハッキリしない友人関係もあります。
また同じ会社の「同僚」でも、AさんはBさんを「信頼できる仲間」と感じていてもBさんは「単に一緒に働いているだけ」と考えているということもあるわけです。
人間関係の距離を縮めていくには5つのステップを踏んでいくことがほとんどなのですが、このステップを飛ばして突然距離を縮めようとすると、相手から驚かれたり、敬遠されてしまうこともあります。
ここでは人間関係の距離を測り、距離を縮めるための5つのステップについて紹介していきましょう。
人と人とが知り合う時、そのほとんどは「自分は●●と言います」と名乗り合うところから始まります。 仕事上でのお付き合いの場合には、まずは名刺などで名前や会社名、職業、部署などの情報開示を行うわけですね。
また友人関係から人間関係が広がったり、インターネット上で知り合った人間関係などの場合、ここでは「本名」が用いられれず、「あだな」や「ハンドルネーム(アカウント名)」で済まされることがほとんどです。 心理学での自己開示の段階としては、これは初歩のステップ。
場合によってはどちらかが相手と知り合った記憶を忘れてしまうこともあります。
とは言え「まったく知らない人」から「知っている人」へとレベルアップする最初の手続きとしては重要です。
ステップ1の「知り合い」からランクアップするために、人は自分の情報を開示していきます。ただしこの段階では、個人的に深く関わることのない一般的な情報であることがほとんどです。例えば「どんな食べ物が好きか(嫌いか)」「趣味は何か」「休日は何をしているか」などですね。
このような会話の中で「共通項」が見つかって仲良くなることを、心理学では「類似性の認知」と呼んでいます。一見するとムダに見えるような会話の中に、「この人と仲良くなれるだろうか?この人と自分に似ているところはあるだろうか?」と判断する要素が入っているのです。
共通項が見つかり親しみが湧くと、人間は「誰が好きで、誰が嫌いか」という話を持ち出すようになります。会社での愚痴などはもちろん、もっと一般的に「芸能人の誰が嫌いで、どのような点が好きではない」「異性の好み」というような話もあてはまります。
また、例えば「足が遅い」「料理が苦手」など、自分でわかっている短所を自己開示するのも、親しさをランクアップさせる話題のひとつです。
相手との距離を縮めることが巧い人の場合、この「自覚した短所」の開示が早いという傾向が見られます。 「自分の弱点」を開示することで、相手を信頼していることを示せますし、相手を安心させることもできるのです。
意外に感じられるかもしれませんが、人は「属性」に関わる情報はすぐに自分からは開示しません。この「属性」とは、例えば生まれた場所、出身の小学校・中学校・高校などが代表的なもの。どのような過去を経てきたのか、どんな経歴があるのかと言った個人的な情報となります。
このほか、家族関係や家族の職業なども個人の属性に関わる重要な要素であるため、親しくなってから開示されることがほとんど。
例えばプライベートで初対面から「お父さんの職業は何ですか?」と聞かれたら、ギョッとする人が多いのではないでしょうか?
属性に関わる情報に急に踏み込まれると、人は警戒心を抱くのです。
「もっとも親しい」と感じられる人に開示される情報が、心の奥にある悩みや不安などのマイナス感情です。心の不安を打ち明けるということは、相手に信頼を置いている証拠となります。
また自分が気づいていなかった短所を指摘され、それを受け入れることができるというのも、親愛が深まっているからこそと言えるでしょう。
「喧嘩するほど仲が良い」という言葉がありますが、これは「自分の気づかない短所の指摘」が行えるのが本当に親しい間柄だからこそと言えます。
つまり、自分の悩みを打ち明ける相手とは、その相手からキツい指摘を受ける可能性もあり、最終的にはそれを許容できる相手、ということになりますね。
ステップを踏む時間には、それぞれの個人差もあります。ですから一気にステップ3、4程度まで進むこともあれば、いつまで経ってもステップ2で踏みとどまることもあるわけです。
しかしステップ5に至るには、ある程度の時間を必要とすることがほとんど。急速にステップ5の「悩み・不安を打ち明ける関係」と望むのは性急であると言わざるをえません。
「今、あの人と自分はどの段階に居るのか」が気になる時には、まずはどんな話題が二人の間で用いられているかをチェックしてみてはいかがでしょうか。
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