更新日 2024年09月03日 | カテゴリ: 人間関係を良くしたい
「話し上手は聞き上手」とは、昔からよく言われますよね。
でも、「聞き手に回ることが多いけど、話があんまり盛り上がらない」という人は少なく無い様子。
また自分では「善き聞き手」となっているつもりが、実はそうではなかった…というケースもあるようです。
単に「聞き側」に回るのと、「よい聞き手」であることにはどんな違いがあるのでしょうか?
ここでは聞き役になるときに大切な「相槌(あいづち)」の打ち方について、心理学的なポイントをご紹介していきます。
相槌(あいづち)と一口に言っても、様々な種類がありますよね。
ビジネスシーンならば「ええ」「はい」といったものや、「そうなんですか」なんて相槌はよく聞きます。
また、プライベートシーンでは「うん」「へえ」「そうなんだ」というのも代表的な相槌ですね。
ところが、上記で示した相槌「だけ」を打っているのは、あまり良い会話術とは言えません。
というのも、「へえ」「ふうん」「そうなんだ」という相槌は、「その話題を終えるための相槌(クローズするための相槌)」なのです。
意図する隠された意味としては「その内容はもう理解したし興味が無い、もう次の話に移りましょう」ということになってしまいます。
話している相手は「この話題には興味がないんだな」と感じ、徐々に会話自体を終わらせてしまうのです。
こうなると「会話が盛り上がらなかった」という印象ばかりが残り、相手は「この人に話をしても楽しくないな」と感じてしまうことになります。
話を盛り上げる相槌としてよく取り上げられるのが、心理学者カール・ロジャーズ氏が提唱した「アクティブリスニング(積極的傾聴法)」です。
ロジャーズ氏は「受動的な聞き手となるのではなく、能動的に相手に共感し、相手を受容すること」を重視した会話法を臨床心理に取り入れています。
日本語でこのアクティブ・リスニングに使える代表的な相槌が「なるほど!」や「それはいいですね(よかったですね)」です。
相手の行動や意見を肯定・賞賛しており、相手は「この人にもっと話をしたい」と感じることになります。
同時に、その話題に興味を持っていることを示すためには「質問(Question)」の相槌を打つことも大切。
「それからどうなったの?」「それで何て言われたの?」など、話の続きやさらに深い点についての質問を引き出す相槌を、共感の相槌の中に挟み込みます。
ここでは回答が「YES/NO」で終わってしまうような疑問形ではなく、相手が会話を広げられる「どうなった」「どうした」と言った「多様に答えられる質問」を提示すると更に効果的。
相手は「自分の話を聞いてくれている、自分に興味を持っている」と感じ、話を聞いてくれる相手に対して好感を抱くのです。
「うんうんうん」「わかるわかる」「そうそう、わかります」と何度も肯定の相槌を打ったり、うなずいている人達の会話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
これらの相槌は一見すると上記の「共感」のようにみえるのですが…実はこの「過剰な肯定表現」は話題への無関心や内容否定を示すものなのです。
すでに話題に飽きている、その人の意見に賛同できない、その話題より別の話題(自分の話など)をしたい…このような時、人はそれを表面的には隠そうとするもの。
そのため過剰にうなずき、「話を聞いているポーズ」を取るのですね。
しかしこれらの相槌を打ち続けていると、話相手は徐々にその過剰さに違和感を持ったり、「信頼できない」と感じるようになってしまいます。
たとえ本当に真剣に話を聞いていたとしても、上記のような「話を聞くポーズ」と取られがちなのです。
話の通常の段階では、相槌は1回ずつ、軽く打つだけで十分。
そして「ここが重要だな、相手が本当に言いたいところなんだな」と思える箇所で、しっかりと「そうだね」「わかる」と相槌を打ち、深いうなずきで共感を示してみましょう。
本当の「聞き上手」になるには、少々経験を積むことが大切になります。
しかし「相槌」の内容を少し変えるだけでも、二人の間の会話の広がりは大きく変わってくるはずです。
なお、どのようなテクニックを使うにしても、大切なのは「相手の話に興味を持つ」点であることに変わりはありません。
自分の話は少し置いておき、「相手の話の内容」に集中する癖をつけてみましょう。
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