症状をチェック! 育児うつ(子育てうつ)の原因と対処法

更新日 2024年08月21日 | カテゴリ: うつ病・憂うつな気分

近年問題となっているのが、小さなお子さんを育てているお母さん達の「育児うつ」。
周囲も「育児で疲れているのだけだろう」「今だけのこと」と軽視しがちである傾向も見られ、症状が重くなったり、子供への虐待といった看過できない状況になってから「うつ」であったことが判明するケースも少なくありません。

「産後ノイローゼ」という呼称をされることもありますが、実際には産後直後のみならず、一歳児の赤ちゃんや四歳児程度までの幼児をもつお母さんにも「育児うつ」の発症が見られています。 「単なる疲れ」と見過ごすことなく、自分や家族の状態をチェックしてみましょう。

育児うつの特徴的な症状をチェック

「育児うつ」では、以下の様な症状が代表的例として挙げられています。

「次にやるべきこと」が考えられない

思考能力の大幅な低下があり、行動の順序、調理手順、育児の手順等を考えることができなくなります。 「やらなくては」という焦りばかりが募る中「何から始めてよいのかわからない」とパニック状態が続いているケースも珍しくありません。

家事・育児で「うっかりミス」が増える

注意力の著しい低下によって、本人が意図しないミスが散見されるようになります。 火をかけている鍋をそのままにしてしまった、鍵をかけることを忘れたと言ったものから、子供の泣き声に意図的ではなく気づかないというものもあるようです。

食事量の急激な増加、もしくは急激な減少

食欲がまったく起きないという人も居れば、過食・偏食という食事内容の変化が起きるケースもあります。

話しかけられた時にとっさに返答ができない、会話内容を記憶しにくい

注意力が散漫になっており、ぼんやりとする時間が増える傾向にあります。他者と話をすることが苦痛に感じ、口数が急激に減少するケースも珍しくありません。

「外出しよう」という気持ちが起きない

反対に「子供と接触をすること」に恐怖や苦痛を感じ、職場などから帰宅できないケースもあります。

「この状態がいつまでも続く」「自分はひとりだ」と感じる

ネガティブな考えに囚われ、思考が偏る傾向も特徴です。

常に疲れているが眠れない、寝付きが遅い、すぐに目が覚める

「一時的に休暇を貰ってぐっすりと寝たはずなのに、疲れがまったく取れない」というケースも見られます。

育児うつの原因

育児うつの原因は、大きくわけて「身体的疲労」と「精神的疲労」の2つが挙げられます。
身体的疲労とは、主に睡眠時間の確保ができない、常に子供に目を光らせていることに疲れると言ったものです。

人間が心身の健康状態を維持するためには、7時間~8時間の睡眠時間を確保することが必須であると考えられてます。 育児の有無関係なく、平均して睡眠時間が1日6時間を切った状態が継続していると、1ヶ月程度でも「抑うつ症状」を訴える人が出てくるのです。

また育児の場合「短時間での睡眠(断続的な睡眠)」となることが多く、1日のうちの合計睡眠時間が6~7時間以上を確保できていても、脳や身体はほとんど休まっていないというケースも多いもの。
また起床中に子供に常に注意しなくてはいけないという緊張感がより疲労感を高め、これが睡眠障害をもたらしていることもあります。

「精神的疲労感」の原因も2つに別れ、ひとつが「他者承認・他者からの協力の無さ」もうひとつが「自己承認が出来ない状態」であると言えます。
他者承認の無さとは、ここでは配偶者・家族等からの理解や賞賛、協力が受けられないというものです。
また自己承認を満たそうとするあまり自分の中で無意識に「理想的な育児」を創りだしてしまい、そこに至らないことで自分自身や子供を責めてしまうというケースも少なくありません。

特に完璧主義の人、出産するまでの学歴・仕事等で成功体験が多い人、自身の親との関係に不満が多い人等が「理想の育児」のハードルを高く設定してしまいがちな傾向にあります。

育児うつの予防・対処をするには?

うつ症状の予防・軽度の抑うつ状態の軽減としては、以下3つのポイントが挙げられます。

物理的な休息を得る

実家に頼る、家族の支援を増やす、子育て支援制度を使用する等、睡眠・休息を確保することが先決です。

子育ての「プロ」に頼る

情報が氾濫している現代、様々な育児情報に振り回され疲れてしまうケースは散見しています。 知識・経験が豊富なシッターさんや助産婦さんに助けを求める等、不明点を解決できる頼れる存在を見つけましょう。

記録を付けて自分を認める

子供が大きくなるほど、周囲との比較によって落ち込んでしまうケースは少なくありません。 子供の詳細な記録を付けて「ここまでできるようになった」と自身や子供を相対比はなく絶対的に承認する習慣を付けることも大切です。

うつ症状が強い場合は専門家への相談を

著しいうつ症状がすでに見られている、子供への虐待(虐待したいという欲求)があるという場合、早期の専門家への相談・受診が必要です。 カウンセリングによる認知療法、薬物治療、物理的休息による治療等、対処法はその症状・原因などによっても異なります。

「育児うつ」については、抑うつ症状に悩む本人も周囲の人も「育児は誰もがやることだから」「我慢が足りない」等、その症状の辛さや重さについて理解が不足している傾向にあります。
また「子育てがなくなればうつも良くなるのだろう」という勝手な判断で家族が母親から子供と切り離し、うつ状態をより悪化させてしまうといったケースもあるようです。
「少し変だな」と感じる点があれば、早めに専門家やカウンセラーに相談しましょう。

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