更新日 2024年08月23日 | カテゴリ: うつ病・憂うつな気分
楽しかったゴールデンウィークも終わり、職場や学校等の「通常の生活」に戻った頃に「なんだかちょっとヘンかも?」と感じる人は多いはず。 仕事や勉強に対してやる気が出ない、なんだか疲れやすい… いわゆる「五月病」と呼ばれるものですね。
特に4月から進学や就職等で新しい環境となった人の場合、春からの緊張の貯めこみ(ストレス)による不調が連休後に現れてくるケースは少なくありません。
「ちょっと変だな」と感じたら、早めに対策をスタートさせておきたいところです。 今回は誰でも手軽に始められる五月病対策を5つご紹介していきます。
五月病の原因のひとつとなっているのが、自律神経の失調です。 連休中に夜更かしや寝坊をしたり、旅行等をして日ごろとは違う生活時間を過ごしてきた場合、睡眠サイクルが狂ってしまい、毎日の睡眠の深さ(眠りの質)が落ちていることもあります。
そのため通常時より睡眠時間を多めに確保して、ぐっすりと眠り、脳を休ませることが大切なのですが… 「早く寝よう!」と漠然と目標を持っても、なかなか徹底できないという人も多いのではないでしょうか? こんな時、まずは「いつもより30分早めにベッドに入る」という習慣から始めてみるのも手です。 また夕食後の時間は部屋の照明の明るさを少し落として、深い睡眠に入りやすいような環境を作っておきましょう。
仕事や家事で忙しい…という人の場合、「いつもよりたっぷりと夜の睡眠時間を確保する」という方法が難しいこともあります。 そんな時には、昼休みなどの休憩時間を使って軽い昼寝をしてみましょう。
昼寝といっても、ベッドに横になる必要はありません。 椅子やソファに腰掛けた状態でリラックスし、目を閉じているだけでもOKです。
20分~30分程度の昼寝は脳や体をリラックスさせ、夜の睡眠不足を補ってくれるもの。 ただし30分以上の長い昼寝を行ってしまうと睡眠サイクルが却って乱れてしまい、夜に眠れなくなってしまいます。 あくまでも「軽い休憩」として昼寝をする習慣をつけてみましょう。
五月病等で抑うつ状態となった脳は、脳内物質セロトニンが不足している状態。 セロトニンを生成する物質には「トリプトファン」というアミノ酸があるのですが、このアミノ酸は体内で生成することができません。 ですから食事で意識的にトリプトファンを摂取することが大切になってきます。
・乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズ・バター等)
・魚(まぐろ・かつお等)
・種実類(ピーナッツ・アーモンド・カシューナッツ等)
・大豆製品(豆乳・豆腐・納豆・油揚げ等)
日頃の食事で上記のような製品を多く含む献立を選んでいきたいですね。
マジメな性格の人ほど、「連休中で仕事や学業を休んだ分を取り返さなくては」と考えてしまいがち。 そのため5月中の疲れた脳や体にいつもよりも大きい負担のかかる作業を自分に課し、それがクリアできないことでますますストレスを溜めてしまいます。
しかし、現在すでにやる気の無さや疲れが出ている心に更に大きな負担をかけるのは得策ではありません。 まずは「現状維持ができているのだから、それで十分!」と考えるようにしてみましょう。 仕事や勉強、家事等の作業について「100点満点を目指さなくては!」と高いハードルを掲げず、「60点~70点でOK」と考えてみることで、心の負担を減らしていきます。
連休中に旅行やレジャー等でハードなスケジュールを組んでいた人の場合、その際に溜まった疲労が抜けないままに日常生活を無理に送っていることもあります。 プライベートを無理に活動的にしようと考えず、週末等はゆっくりと過ごす時間を作り、たまった疲れを取ることを心がけてみましょう。
ただし「体をやすませるから」と言って、一日中ゴロゴロと眠っていたり、漫然とテレビやパソコンをして過ごす…というのはNG。 寝坊や長い昼寝は却って自律神経の乱れを促進させてしまいますし、液晶画面を凝視し続ける行為は脳へのストレスを増やしてしまうこともあります。 軽く近所を散歩する、ゆっくりとお茶や入浴を楽しむ等、「今日はリラックスできた!」と感じられる時間を意識的に作ってみましょう。
五月病による気分の落ち込みややる気の低下については、多くの人が「気のせいだ」「自分が怠けているだけ」と感じ、その辛さを軽視してしまいがちです。 しかし五月病(抑うつ症状等)が重度となった場合、その後の生活に大きな支障が生まれるケースも少なくありません。
早めに対策を始めて、自分のこころと体を労ってあげましょう。 また睡眠障害や食欲不振等の抑うつ症状が2週間以上続き、改善が見られない場合には、早めにカウンセラー・専門医へ相談をしてみることが大切です。
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