ソーシャルゲーム・スマホゲームはなぜやめられない?5つの理由と依存からぬけ出す対策

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: 習慣を変えたい

ソーシャルゲーム、スマホのゲームにハマっているという人の数は、減る様子を見せません。
中には健康被害や社会生活での問題を感じているのにやめられない…という「スマホゲーム依存」の状態になっている人もいます。

なぜ、ソーシャルゲームはやめることができないのでしょうか?
ここではその5つの心理的理由と、依存から抜けだすための考え方について解説していきます。

ゲームをやめられなくなる5つの心理効果

1 )「やった!」という快感--ドーパミン放出


スマホゲームの難易度は、据え置き型ゲーム機に比較すると容易です。
誰でもコツさえ掴めばカンタンにクリアでき、クリアをすると成功音や派手な画面演出で成功が讃えられ、報酬アイテムが手に入れられます。

この「達成感と報酬」が、脳の中枢神経系に存在する神経伝達物質「ドーパミン」を放出させ、脳に快感を覚えさせるのです。

2 )「今度こそ」という繰り返し--変動する確定率


アイテムのドロップ率がいつも取得できる「100%」であれば、いずれ人はゲームに飽きてしまうもの。

ところが「アイテムを取れない時」があり、しかもその率が一定ではない--このような確定率のコントロールがなされていると、人は「成功結果」を追い求めて熱中し、何度も挑戦を繰り返すのです。
ちなみにこの確定率の微妙な調整による熱中度の管理は、パチンコやパチスロにも使われています。

3 )「今しか無い」と思わせる--希少性の法則


期間限定のクエスト、ある時間にならないと現れないキャラクターやアイテム…このような「限定性」のあるものに対して、人は実際よりも高い価値を感じます。

これは「希少性の法則」と呼ばれる心理法則です。
「今やらないと取れない」と焦る気持ちが、ゲームへの参加時間・回数を増やしていきます。

4 )「コレさえあれば」と思わせる--フラストレーションの管理


ゲーム内システムでは、絶妙なユーザーの利用管理(行動の制限)が行われています。
例えば「無料利用者は××回しかゲーム参加ができない」といったものですね。

もっと遊びたい、もっと価値のあるアイテムが欲しい…そう考える利用者は、フラストレーション(欲求不満)を溜めていきます。
ここで登場するのが、フラストレーションを一時的に解消できる特別なアイテムです。

有料のチケットを買えばゲーム参加回数が増える、ログイン回数を増やせば遊べるゲームの種類が増える。
このような「フラストレーションの解決法」に対し、ユーザーは大きな価値を感じるようになります。 「基本料金が無料」とされるゲームが高額な課金へと繋がる理由は、ここにあると言えるでしょう。

5 )「もったいない」と思わせる--サンコンクスト効果


何かにハマって資金や労力、そして時間を投入するほど、人間はその対象に対して「実際よりも大きな価値」を感じるようになります。
ゲームの場合、得られたランクやアイテムに多大な価値を感じるため、「ここまでがんばったのにもったいない!」とそれらを捨てられなくなる(=ゲームをやめられなくなる)というわけですね。

社会生活での問題(損失)が出ていてもその価値は実際より軽く感じ、より一層ゲームに固執してしまうのです。
このような損失に対する誤認は、「サンコンクスト効果」と呼ばれています。

スマホゲーム依存から抜け出すには?

1 )「利用制限」では対策になりにくい


ソーシャルゲーム・ネットゲームでは、上記でご紹介したような心理側面をよく研究し、「ユーザーを飽きさせなずに課金させ、遊び続けさせる」というシステムを構築しています。

そのため一度ハマった人(上記6つの心理効果が強く現れる人)が、「時間・回数・資金を制限する」という方法で依存対策をするのは非常に難しいと言わざるをえません。
中途半端な利用制限が却ってフラストレーションを増大させる可能性も考えられるため、根本的な対処が必要となります。

2 )現在・未来の損失を考える


ネットゲーム依存から脱却するには、まずゲーム依存による損失を客観的に捉えることが重要です。
「無料だから」「月々、そんなにお金を払ってないから」…損失を「お金」だけだと考えているゲーム依存者は少なくありません。
しかし実際には、ゲーム依存は「時間」「人間関係」「健康」「自己実現」と、様々な範囲に損失を与えています。

家族や恋人、友人との関係は現在、良好な状態でしょうか?
スマホを見続けて、最近周囲の人と疎遠になってはいませんか?
本来好きだった趣味や、将来のための夢を叶えるための時間が減っていませんか?
体力や集中力が低下し、仕事のパフォーマンスが落ちていませんか?

自分がゲームにハマる前とハマってからで「何かを失っているかもしれない」と気づくことが、依存脱却の重要な第一歩となります。

3 )「得られるもの」を冷静に考える


今度は反対に、「スマホゲームによって得られるもの」を冷静に考えてみましょう。
今、もしもそのゲームの配信が終了した時、あなたに「残るもの」はなんでしょうか?

オンラインのゲームでは、「モノ」として残るものは何もありません。
今後の生活で役立てられるような技術や知識といった「経験値」も、残念ながら残りませんね。
またゲームがシンプルで運試し的なもの(ギャンブル要素の高いもの)であるほど、「感動した」という体験記憶も残りにくくなります。

時間をかけ、労力をかけ、社会生活に損失を出しながら得た「ゲームのアイテム」は、果たしてこれからの人生に必要なものでしょうか?
「自分にとってのゲームの価値」をもう一度考えてみて、2.で考えた損失と比較してみましょう。

おわりに

スマホゲームにハマる人の中には、家庭生活や会社環境等の社会生活に不安や不満を感じ、そのストレスからゲームでの単純な快楽に依存してしまうケースもあります。
このような場合には、ゲームからの脱却だけでなく、それまでのストレスのケアをすることも大切です。

「自分一人ではゲーム依存がやめられない」「相談できる人がいない」という場合には、専門医やカウンセラー等のメンタルケアの専門家を頼ってみましょう。

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