スピーチやプレゼン、初めて会う人との会合…
こんな時に必要以上に緊張してしまって、なかなか本来の能力が出せないのは、もったいないですよね。

本番での緊張や湧いてくる雑念を防ぐ手段として、プロのスポーツ選手や役者等も取り入れているのが「イメージトレーニング」です。 イメージトレーニングとは、成功をする自分の姿を思い浮かべ、本番での集中力を高めるメンタルトレーニングのこと。

ここではイメージトレーニングを成功させるための4つのコツについて解説していきます。

1. イメージはできるだけ具体的に！

脳にいかに「実体験」のように思い込ませるかどうか--イメージトレーニングを成功させる鍵は、ここにあります。

リアルな夢を見た時、まるで本当に体験をしたかのような気持ちになりませんか？ これと同じように、成功をした自分のイメージが具体的であればあるほど、「本当に起こったことなのだ」と自分の脳は記憶します。 この繰り返しが一種の成功体験となり、自分への自信へと繋がってゆくのです。

・自分が成功をする場所はどこか？どんな広さか？
・自分が立った場所からは、どんな景色が見えるか？
・自分の周囲にはどんな人がいるか？（笑顔をイメージする）
・周囲からはどんな臭いがしてくるか？
・成功をする時、自分はどんな服を着ているか？持っているものはあるか？
・成功をした後に飲んだ水の味はどんな味か？
・周囲からの拍手の大きさは？
・自分はどんな表情をしているか？

「視覚」だけでなく「嗅覚」や「聴覚」「味覚」等も合わせて想像をしてみると、よりイメージは鮮明となっていきます。

2. トレーニングは繰り返し行おう！

いくら上手にイメージをしても、一度だけのイメージでは脳はなかなか錯覚をしてくれません。 脳が「成功をするイメージ」をハッキリと掴むためには、そのイメージを何度も繰り返していく必要があります。

「これは緊張しそうかも…」というイベントの予定が入ったら、その日から早速イメージトレーニングを始めてみましょう。

上記のような五感のイメージは、繰り返していくことでより詳しくイメージできるようになっていくはずです。

「昨日は自分から見える景色についてイメージしたから、今日は聞こえてくる音楽についてイメージしてみよう」、 「今日は更に聴衆の顔についてもイメージしてみよう」等、少しずつイメージを付け加えていくのも良いですね。 今から10分間はイメージトレーニングの時間、と時間を区切ってトレーニングをしてみても良いでしょう。

3. リラックスした状態で行おう！

「イメージしなくては、しなくては…」と肩に力をいれてしまうと、なかなかポジティブなイメージは脳に記憶されません。 イメージトレーニングを成功させるには、できるだけリラックスした状態で行うことも大切です。

・ベッドに入り、手足を思い切り伸ばした状態
・ぬるめのお風呂に入って、ゆっくりとした状態
・気持ちの良い音楽を聞いている状態

上記のような「落ち着いて一人になれる時間」を作れるのが理想的。 ただ完全にリラックスした状態を定期的に作るというのは少々難しいかもしれませんから、「通勤時間内にヘッドホンで音楽を聞きながら」「昼休みの後に一人で軽く昼寝をしながら」等、自分なりのリラックス状態を探してみるのも手です。

4. 不安になった時にもイメトレを

プレゼンやスピーチのことを考えて、ふっと不安になってしまった時や、原稿の準備や練習をしている時にドキドキしてしまった時… こんな時には即座に今まで繰り返してきた「成功のイメージ」を呼び起こします。

不安になる時、人は「失敗をするイメージ」を頭に思い描いてしまいがち。 「うまくいかないのでは」という不安が益々大きくなり、緊張を余計に強めてしまうのです。

失敗への不安から成功へのイメージへと切り替えるには、「成功する！」と口に出してみるのも効果的。 「できる、成功する」と自分に言い聞かせてから、もう一度成功をした自分の姿をハッキリと思い描いてみましょう。

おわりに

何度も繰り返された成功へのイメージは、頭の中で「実際の成功体験」となっていきます。 こうなれば勝ったも同然。 自分が思い描いてきたのと同じことを、実際のプレゼンやスピーチでも淡々と行えば良いのです。

ポジティブなイメージの繰り返しは、自分に自信を持たせ、姿勢や声にも堂々とした雰囲気を持たせてくれます。 イメージトレーニングの積み重ねによる自信を持った姿勢が、実際の結果にもつながってくることでしょう。