あなたの会社は大丈夫ですか?ブラック企業診断の3つのポイント

更新日 2024年09月03日 | カテゴリ: 職場のメンタルヘルス

最近、何かと話題になっている「ブラック企業」。 「ブラック企業=事業内容が違法な会社」と思っている人も多いようなのですが… 実は事業内容にはまったく問題が無くても「ブラック企業」であることは多いんです。

現代社会で言われるブラック企業とは、悪い環境での労働を社員に強いる会社のこと。 さて、ではこの「悪い環境」とはどんなものを指すのでしょうか? ここではブラック企業を診断する3つのポイントを解説していきます。

1. ブラック企業=勤務時間が長い

ブラック企業診断を行う上で最もわかりやすい目安が「労働時間の長さ」です。 ただし現在のところ、ブラック企業の明確な基準は無いため「これだけ残業をしたらブラック企業」と明確に言いきれるものはありません。

しかし厚生労働省が定めた過労死等防止対策推進法、ならびに改正された過労死についての認定基準においては、以下のような残業時間が過労死リスクを高めるとされています。

1 )1ヶ月の時間外労働時間が100時間を越えている
2 )直近2~6ヶ月の時間外労働時間が平均80時間を越えている

ちなみにこの「時間外労働」とは、週40時間の平常勤務(休憩を除く)以外の全ての労働(残業や休日出勤)を指します。 例えば定時が6時の会社で毎日4時間の残業があった場合、月の残業時間は80時間を越えますね。

この状況が半年近く続いていれば「ブラック企業の可能性が高い」ということになるわけです。

2. ブラック企業=パワハラがある

ブラック企業診断のもうひとつの目安が「パワハラ(パワー・ハラスメント)」の問題です。 もちろん「パワハラがあったから、即ブラック企業」という断定はできません。 いわゆるホワイト企業の中にも、パワハラをしようとする人はいるかもしれませんよね。

問題なのは企業側がパワハラに対しての防止措置を講じているか、パワハラの可能性がある場合の対策をきちんと行っているかという点です。

・「パワハラとは何か?」という知識徹底がされていない
・経営者・管理監督者等がパワハラ研修を行っていない
・パワハラ相談を受ける企業内窓口が無い
・パワハラを黙認する社内の空気が出来上がっている

特に問題となるのが企業のトップである経営陣のパワハラ認識です。 ブラック企業の場合には社長などの経営陣側にパワハラ問題に対する認識力が低く、ハラスメントが激化する傾向を見せています。

3. ブラック企業=離職率が高い

ブラック企業の勤務時間の長さ、パワハラが横行するといった環境が生み出すのが、ブラック企業の離職率の高さです。 一般的な定義としては「新卒入社後の3年以内の離職率が30%以上」となっている場合、ブラック企業の可能性は高いと考えられています。

ただし必ずしも「離職率30%だからブラック企業」という断定はできません。

例えばアパレル業界、美容業界といった一見華やかに見える企業の場合、「職務内容がイメージと違う」という理由でごく初期に離職をする人も多いのが実情です。

また反対に報道等で問題となっているブラック企業の場合、社長や経営陣・管理監督者等からの圧力によって仕事が辞められず、離職率という数字には現れていないこともあります。 とは言え、ブラック企業の場合には常に人手不足である可能性は高いと言えるでしょう。

・頻繁に求人募集を行っている
・3年以上の勤続年数がある社員が少ない
・専門知識・技術をもった人員が少ない

上記のようなブラック企業の人手不足が生み出すのが、新入社員に対する業務量の多さや責任の過剰さです。 新人にもベテランと同程度の仕事量や高度な技術力を期待し、それがパワハラへと繋がっていきます。 結果として新人の離職率を更に上げるという悪循環を生み出してしまうのです。

おわりに

ブラック企業診断の3つのポイントはいかがでしたか? 「ブラック企業」というとデメリットを受けるのは社員のみのように思えますが、実はそうではありません。 人材不足の状況が続き、生産性が落ちていけば、最終的には企業そのものの存続が危うくなるのです。

また労災や過労死といった問題となれば、企業側が多大な損害を被ることになります。 2013年~2014年にかけて「ブラック企業」として大きな問題となった大型居酒屋チェーンは、2015年には前年比66%という大幅な減益を発表。その後も減益見通しが続き低迷状態が続いています。

「もしかしてブラックかも?」とひとつでも思い上がる部分があれば、早めに対策をしたいところです。

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