更新日 2024年09月03日 | カテゴリ: 職場のメンタルヘルス
職場での「メンタルヘルス対策」、ちゃんとできていますか? メンタルヘルスケアとは、社員一人一人が元気に働ける気配りや援助をし、またそのためのシステムを作っていくことを指します。
以前から企業主導によるメンタルヘルス対策の必要性は叫ばれていましたが、近年「メンタルヘルス対策の義務化」という流れが生まれてきました。 ここでは労務担当・人事担当スタッフや経営陣が知っておきたい職場のメンタルヘルス対策について解説していきます。
2015年12月1日に施行された改正労働安全衛生法では、メンタルヘルス対策の義務化(年1回のストレスチェック制度の義務化)が盛り込まれました。 体の健康をチェックするための定期健康診断に加えて、社員の「心の健康」を企業側が守っていくことも義務となったのです。
メンタルヘルス対策の重要性(ストレスチェック制度の施行)は10年以上前から問題にされてきましたが、遂に厚生労働省主導による本格的なメンタルヘルス対策の義務化がスタートしたと言えるでしょう。
なお現在のところ、労働安全衛生法の改正によってメンタルヘルス対策(ストレスチェック制度)が完全に義務付けられたのは労働者数50人以上(定期継続パートタイマー・定期アルバイト含む)の事業主です。
労働者数50人未満の事業主については「努力義務」とされていますが、現在のメンタルヘルス対策の強い推進を見る限り、完全義務となるのは近い未来であると予測されています。
ではメンタルヘルス対策にはどのようなものがあるのでしょうか? 多くの企業が取り組み始めた具体例を見ていきましょう。
医師・保健師・ストレスチェック研修を受けた精神保健福祉士等による社員全員のストレスチェックを年に1回実施します。
メンタルヘルス対策担当者を専任。担当者がメンタルヘルスケア研修(ラインケア研修等を受講してメンタルヘルス対策についての知識を付けておきます。
社員一人一人が自分の心や体の不調に早期に気づき、適切な対処を取れるよう、セルフケアの研修を行います。 研修を受けた担当者主導、もしくは外部保健スタッフ等が主導して研修を行いますが、社員全員に外部研修を受けさせる企業もあります。
ラインケアとは管理監督者(管理職・チームリーダー等)が部下一人一人の不調に早期に気づき、仕事の悩みの相談を受けたり、仕事に対する適切な処置を行うことを指します。 ラインケアを成功させるには管理監督者及び経営陣が研修を受け、正しい知識と実践的な技術を覚えておくことが大切です。
社員の心の悩みや心の不調を早期に受け止めるための相談窓口を設置します。 メンタルヘルス対策担当者が一次対応をし、必要に応じて専門医・産業カウンセラー等の専門家に依頼をする企業もありますが、最初から外部機関に専門家による相談窓口を委託する企業も増えています。
外部機関の場合には面談形式による相談の他、メール・チャットといったオンライン形式でのカウンセリングスタイルを導入する機関も多く、より気軽に相談ができるのがメリットです。
ラインケアやセルフケアを適切に行っていく上で、外部保健スタッフ(産業医・産業カウンセラー等)の存在は欠かすことができません。 特にストレスチェック制度が義務化された現在、メンタルヘルス対策に強い産業医と提携をすることが企業の間でも重視されるようになっています。
職場のメンタルヘルス対策を行う目的とは、カンタンに言えば「社員の心の健康を守る」ということです。 厚生労働省の調査によれば、仕事による悩み・重いストレスを感じていると回答した人は全体の60%近く。
ここ10年以上での厚生労働省によるメンタルヘルス対策もなかなか功を奏さず、うつ病・不安障害等の心の不調を訴える人が増えているのが現状です。
このような日本全体を覆う「ストレス及びストレスによる心の不調」という問題を解決すべく行うのがメンタルヘルス対策ということになります。
ただしメンタルヘルス対策は、社員側にのみメリットをもたらすものではありません。 メンタルに不調を起こした社員が増えれば、企業の生産性は落ちてしまいますよね。 更にうつ病や不安障害といった病気が重症化して退職といったことになってしまえば、折角育て上げた専門知識・技術を持った人材が流出してしまうことになります。 また過重労働によるストレスからうつ病を発症し労災認定となったり、自死をした人が過労死と裁判で認められるケースも増えてきました。
メンタルヘルス対策の徹底を行っていけば、社員の不調を早期に察知し、問題を大きくする前に適切な対処が取れます。 社員の心の健康を守っていくことが、最終的に会社を守り育てていくことに繋がるのです。
職場のメンタルヘルス対策については、はじめのうちは手探りになってしまうことも多いものです。 経験と知識のある専門医や外部機関に依頼をして、手ほどきを受けていくのが最短かつスムーズな方法と言えるのではないでしょうか。
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えらべる:2つのカウンセリング方法「話すカウンセリング」「書くカウンセリング」
みつかる:220名以上の経験豊富なカウンセラー
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