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長時間労働問題に取り組む--日本人特有の原因から考える3つの対策

更新日 2016年12月05日 |
カテゴリ: 職場のメンタルヘルス
長時間労働問題に取り組む--日本人特有の原因から考える3つの対策

1日10時間、長い人では12時間労働が当たり前となっている「長時間労働社会」である現代日本。

厚生労働省では長時間労働削減推進本部が設置されるなど、長時間労働に対して官民一体となっての対策が行われていますが、いまだ対策に成功している企業が少ないのが現状です。

時間外労働・残業削減がなかなかできない理由としては、日本人特有の心理構造・業務構造が影響をしていると考えられています。 ここでは日本特有の長時間労働の原因を考え、問題への対策を紹介していきましょう。

1. 業務区分けが明確にされていない

日本人の心理は非常に「集団的」であり、「個が集まって集団となる」という「個と集団の区分け」が不明確です。

そのためひとつの作業に対しても「各自の分担」が不明瞭となりやすく、「全員でひとつの仕事を行う」という感覚を持ちます。 仕事はチーム全体のものであり、「ここまでが自分の範囲で、これを終わらせれば業務が終了できる」という感覚が無いのです。

結果として業務効率性の良い人が業務を多く負担する、反対にダラダラ残業を行う人が出るといった長時間労働者が多く生まれる環境になります。

まずは部内・課内・班内等のチームの中での業務を全てリストアップしてみましょう。

現在、「何を誰が担当している」というのが不明確な点は無いでしょうか? ひとつの作業に対する担当者はメイン1名・補助1名の計2名居れば十分です。

業務の区分けをキッチリと行い「誰が何の仕事をしているか」を明確にすると、管理監督者による各員のスケジュール管理も行いやすくなります。

2. 業務のマニュアル化がされていない

「全体で作業に取り組む」という傾向を持ちつつ、日本では同時に「専門知識・技術が一人に集中する」という傾向も見せています。

つまり集団全体の中で重要となる作業を行える人員率が非常に少なく、そこで作業がストップすると作業効率が一気に落ちてしまうのです。 結果として長時間労働となる人が増えてしまうわけですね。

簡単に言えば「作業マニュアルができていない」ということになります。 「全部マニュアル化なんてできない」--この考えが生まれるのは、作業に対して常に「120点」のレベルを求める日本人の完璧主義が影響していると言えるでしょう。

一名が120点のクオリティを出せる場合、マニュアルによる80点のレベルが見劣りする。 そのため「常に120点でなくては…」とマニュアルではない精密さや臨機応変さを求めてしまうのです。

しかし「120点の人員」を週に5日~7日間、フル稼働させるわけにはいきませんね。 いくらその時に120点であったとしても、休みや他の業務等でその業務に取り掛かれる時間が週3日程度であったとしたら、合計では「360点の進み具合」ということになります。

その一名が体を壊したり、万一の休職・退職となった場合のリスクは更に甚大です。その点マニュアル化された業務では、80点のクオリティを週5日間出すことができます。結果として週400点、一名で取り掛かるよりも作業効率的にはアップするのです。

現在の社内の業務について、マニュアル化ができていない箇所をチェックしてみましょう。 「初歩マニュアル」「中級マニュアル」「上級マニュアル」といった段階わけを行ってみるのも手です。

3. 社内評価で「効率性」が優先されない

日本人は物品(モノ)に対しては効率化を好む傾向を持っています。 例えば「オールインワン化粧品」「より早く移動できる特急列車」「より機能性の高い電化製品」この手の効率性の良い製品は評価が高いですよね。

ところが不思議なことに、こと「相手の業績」という面になると、一気に「効率性が良い=手をかけていない・努力をしていない」という判断をくだしがちなのです。

非常に身近な例をあげると、「こちらは10分で作った時短カレーです」「こちらは2時間煮込んだカレーです」と言われると、90%近い人が「2時間カレーが美味しい」という評価をします。 ところがこの「かけた時間」の表示を逆にすると、評価は正反対になってしまうのです。

これは社内業務についても同じで、日本企業では「長く時間をかけて努力すること」を評価する面がいまだ強く残っています。 要領よく仕事を終らせて帰る人よりも、コツコツやって長時間労働する人が「頑張っている」と言われがちなんですね。

この感覚を切り替えるには、企業側が評価制度を大きく変えることが大切です。

例えば残業時間を表にして貼り出し、残業時間が少ない人に報奨金を与える制度を取った企業では、翌年には前年度比40%近い残業削減に成功しています。 また勤務評定に「生産性・効率性」を加え、面談においてもこの面を大きく打ち出した企業では、ルーティンワークの見直し・社内連絡の見直しと言った改善案が社員から積極的に出されたそうです。

おわりに

長時間労働問題における日本人特有の3つの原因はいかがでしたか? 根本的な長時間労働対策を行うには、根強く残っている日本人の「なんとなく」という無意識の感覚を大きく切り替えていく必要があります。

この点に気づいている企業とそうでない企業では、既に大きな差が出始めているようです。 思い当たる点があれば、まずは3つのうちどれか一つからでも取り組みをスタートしてみましょう。

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