「失敗をいつまでも引きずってしまう…」
「すぐ心が折れてしまって、なかなか立ち直れない」
「もっと強いメンタルを持てたら」
…など、自分のメンタルの弱さを気にしている人は多いのではないでしょうか。
本当は前向きにいろいろなことに挑戦したくても、一度失敗するとなかなか立ち直れないことがあるかもしれません。
ちょっとやそっとじゃへこたれない、強いメンタルが欲しい人に紹介したいのが、「レジリエンス」です。

レジリエンス（resilience）とは、「精神的回復力」「抵抗力」「復元力」「耐久力」などと訳される心理学用語であり、自発的な治癒力を意味します。
「脆弱性」の反対の概念で、「逆境に負けない"しなやかさ"」というと、イメージしやすいかもしれません。

インターネットの普及でさまざまな情報があふれ、コミュニケーションの仕方も多様化している現代、ストレスを感じやすい社会に私たちは生きています。
ストレスを全く受けないで生きていくことのほうが難しいと言えるでしょう。だからこそ、受けたストレスから回復し、ストレスで折れてしまわないメンタルを作る「レジリエンス」を高めることが重要です。

レジリエンスが高い人の特徴

1. 柔軟な考え方ができる

レジリエンスが高いと、一見ネガティブに思われる出来事の中にも、ポジティブな面を見つけ出し、前に進んでいけます。失敗を教訓とし、成功に向かって再びチャレンジできる人は、レジリエンスが高いと言えるでしょう。

2. 感情のコントロールが上手い

レジリエンスが高まると、感情をコントロールできるため、一つひとつの出来事に一喜一憂しなくなります。たとえ失敗したとしても、必要以上に落ち込まず、フラットな気持ちで次へ進むことができるので、そのときどきの感情に結果が左右されません。

3. 自己肯定感が高い

自己肯定とは、「自分を価値のある存在として丸ごと認め、肯定すること」です。
レジリエンスが高ければ、失敗した際に必要以上に自分を責めたり、否定したりして、自己肯定感をむやみに下げてしまうようなことを防げます。

このように、レジリエンスが高いと、さまざまな困難や変化に柔軟に対応できる人になれると言えます。

レジリエンスを高める3つのヒント

1.出来事を客観的に捉える

ほとんどの出来事は、ポジティブな面とネガティブな面を併せ持っています。マイナスな感情にとらわれてネガティブな面しか見えてこないようなことでも、少し冷静になって、ポジティブな面も探すようにしましょう。
たとえば、大事なプレゼンの日に体調を崩して欠席せざるを得なくなってしまった場合でも、「自己管理徹底の大切さを気づかせてくれた」と考えることができます。「この先あるかもしれない、より重要なプレゼンで体調を崩さないようにするための経験だった」などと、ポジティブな面にも目を向けることで、逆境に負けずにいられるでしょう。

2. 自分の強みを見つける

「あなたの強みはなんですか？」…こう聞かれて、あなたはいくつ強みを挙げられるでしょうか。もしかしたら、ひとつも思いつかない、という人もいるかもしれません。
特に自己肯定感の低い人などは、実際よりも自分を悪く捉えてしまっている可能性があります。
しかし、強みがひとつもない人などいないのです。逆境に負けない"しなやか"な心を手に入れるには、自分のことを客観的に捉えることが必要です。
「スケジュール管理には自信がある」「人に安心感を与えられる」「元気に挨拶できる」など、小さなことでもいいので、自分の強みを見つけてみましょう。このことは、自己肯定感を高めることにもつながります。

3. 辛いと感じていることを人に話す

辛いと感じていることを自分の中に溜め込まず、人に話してスッキリさせましょう。ストレスを感じたら、すぐに解消させることで溜め込まないようにします。
人に話すことで、ストレスから歪んでしまっていた自分の認知を指摘してもらえて、問題解決の糸口が見つかることもあります。
話す相手を探すのは簡単ではないかもしれません。仕事の悩みの場合、社内や同じ部署の人だと、発言がどのようにとられるかわからない不安もあるでしょう。家族や友人などの近しい人だと、あまり心配をかけたくないという気持ちから、正直に話せないという人もいるかもしれません。
そのようなときは、こころの専門家であるカウンセラーに話してみてはいかがでしょうか。cotreeのカウンセリングサービスは、オンラインなので気軽にカウンセラーに相談することができます。