永遠の哲学!親子や恋人の本当の愛情とは何か

日常的によく使われる「愛情」という言葉。
「愛情はある方がいい」とは理解していても「本当の愛情って何だろう?」と悩む人も少なくないのではないでしょうか。

今回は「愛情とは何なのか」を、その言葉の成り立ちや名言から考えてみましょう。また、親子や恋人など関係性による愛情についてもご紹介します。

愛情って何?

「愛情」という言葉の成り立ち

「愛情」を構成する2つの漢字をそれぞれ見てみましょう。「愛」は、心が揺れ動き足を止めて後ろを振り返る様子を表現する漢字です。「情」は心の働きを示す漢字です。

これらから成り立つ「愛情」という言葉は、自分の心が揺さぶられるほど相手のことを気にかけ、大切に思うことを示しています。

子育てで重視される親子の愛情

「愛情」と聞いて、まず思い浮かぶのは「親子の愛情」ではないでしょうか。

特に母親は自らの身体にかかる負担や不調、出産時の痛みに耐えながら新たな生命を誕生させます。

自分の身を削ってでも与えられる母から子への強い思いは「無償の愛」とも呼ばれるほど、深く大きな愛情です。

恋愛関係の中で芽生える愛情

恋愛関係でも愛情は重視されます。

ただし、何を愛情と捉えるかは人によって実に様々で、スキンシップを愛情と考える人もいますし、プレゼントを愛情の証と考える人もいます。

恋人同士で愛情の定義が異なっていると、喧嘩や別れの原因になることもあります。

親と子供の本当の愛情とは何か?

親と赤ちゃんは一体になることが不可欠

生まれて間もない赤ちゃんは、自分の力で生きることができません。

そのため、赤ちゃんは声や表情、身振りによって、親に向かって要求します。親は赤ちゃんのサインを察して要求に応えます。

このように親子が互いの波長を合わせながら、一体となって行動することで、赤ちゃんは健康に育つことができます。

親という安全な基地があるから子供はチャレンジできる

子供は成長するにつれて、親から離れて世界を探検し始めます。しかし、新しい場所に踏み出すのは誰でも怖いもの。

そこで重要なのが親という安全基地です。「何か怖いことがあっても親が助けてくれる」という安心感があるからこそ、子供はチャレンジすることができます。

そしてチャレンジを繰り返すうちに、1人でも行動できる自信が育まれていきます。

親も子供も1人の人間になっていくことが大切

親は子供が1人で新しい道に踏み出すと「転んで怪我をするのではないか」と不安になります。

しかし、子供が転ばないように、親が小石をのけたり、手を掴んで離さなかったりすると、子供はいつまで経っても1人で歩いて行けるようになりません。

いざという時に手を差し伸べる準備はしつつ、子供が1人の人間として歩いていけるよう見守ることも大切な愛情なのです。

早すぎる分離は子供を不安にさせるため逆効果

子供は「失敗してもお父さん/お母さんが支えてくれる」という体験をベースに次へのチャレンジができます。

しかし、そのような基盤となる体験がない状態で、1人で行動することを求められると、失敗した時に辛い気持ちを1人で抱えることになり、自信や自己肯定感を失っていきます。

そして挑戦すること自体に強い不安を感じ、むしろ消極的になってしまう可能性があります。

そのため「子供に自立してほしいから」と早々に1人で何でもやらせようとするのは逆効果であると言えるでしょう。

恋愛感情とは違う?恋人同士の愛情とは何か?

恋愛は1人でも出来るが愛情は2人でしか作れない

恋愛は1人だけでも可能です。

例えば、たまたま同じ電車に乗り合わせた人を好きになる「片思い」では、相手の気持ちに関わらず、「好き」という気持ちを感じることができます。

しかし、愛情はお互いに想い合う関係があってこそ生まれます。一方的に「愛している!」と訴えても、それは愛情にはなりません。

恋人は自分の欲求を満たす「モノ」ではない

恋人同士といえども、1人の意思を持った人間であることを尊重することが、愛情ある関係を築くために大切です。

「恋人が毎日連絡をくれない」などの不満を抱える時、それが本当に恋人の問題か考えてみましょう。それは寂しい気持ちを抱えきれないあなたの問題ではないでしょうか。

恋人を自分の欲求を満たしてくれる「モノ」のように扱い続けると、使われる恋人に不満が蓄積し、関係が悪化してしまいます。

愛情があれば困難も一緒に乗り越えていける

お互いを1人の人間として尊重し合う関係が築けていれば、1人が困難な事態に陥っても、もう1人が支えながら一緒に乗り越えていくことができます。

先ほどあげたように、恋人を「モノ」のように扱う関係では、恋人が困難に陥ると、自分の欲求を満たす存在がいなくなり、恋人にも自分にも大きなストレスがかかります。

その結果、共倒れになったり、関係が崩れてしまったりすることがあります。

永遠の哲学!愛情についての名言3選

子育てに必要なのは愛情と理性(美輪明宏)

俳優やシンガーソングライターとして活躍する美輪明宏氏は、愛情について数多くの名言を残しています。

その1つに「叱ることと怒ることは違います。叱るとは怒りの感情を抑え、子供のためになることを子供が理解できる言い方で説得すること。子育てに必要なのは愛情と理性」という言葉があります。

子供を1人の人間として理性的に扱い、向き合う姿勢こそが「愛情」であることを示しています。

夫婦間の愛情はお互いが鼻についてから(オスカー・ワイルド)

アイルランド出身の作家、オスカー・ワイルドは「夫婦間の愛情というものは、お互いがすっかり鼻についてからやっと湧き出してくるものなのです」との名言を残しています。

お互いの嫌なところも理解し、それでもなお共に生きていこうと決断できたら、愛情で結ばれた関係といえるでしょう。

何を守るかで愛情が問われる(スティーブ・ジョブズ)

アップル社の共同設立者として有名なスティーブ・ジョブズは、「何を捨てるかで誇りが問われ、何を守るかで愛情が問われる」と語っています。

あなたは「何を守るか」を問われた時に、誰が浮かびますか?頭に浮かんだ人には強い愛情を感じているのかもしれませんね。

愛情に正解はありません。それゆえに「本当にこれでいいのか?」と迷うこともあるでしょう。

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