人間不信に陥ったとき|人間不信の特徴や原因、克服方法を解説!

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: 自分を変えたい

「人間不信って何?」「人間不信に陥ったときの克服方法を知りたい」という方は多いのではないでしょうか。

虚無感を感じると、無気力になり何をするにしてもやる気が起きないという、つらい状態になってしまいますよね。

今回の記事では、

人間不信とは何か
人間不信の症状と似た精神障害
人間不信になる原因
人間不信の特徴
人間不信の克服方法
人間不信になっている人への対応方法

を解説します。

この記事を読めば、人間不信の特徴や原因を理解して、人間不信に陥ったときに参考になるかもしれません。

人間不信とは

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人間不信とは、他人を信じられない心理状態のことをいいます。人間不信は、人間関係のトラブルなど、過去にあった何らかの出来事が原因で引き起されます。

人間不信になると、だまされたり裏切られたりするかもしれないという恐怖から、人との関わりを避けるようになります。周囲から好意的な対応をされても「相手がいつ豹変するかわからないから怖い」と距離をとってしまいます。そのため、人と深い付き合いをすることができません。

また、人から褒められたり評価されたりしても「嘘なのではないか」「何か裏があるのではないか」と素直になれず、否定的な見方をしてしまうことがあります。

人間不信と精神障害

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人間不信と似た症状の精神疾患として挙げられるのが、社交不安障害や、妄想性パーソナリティー障害、複雑性PTSDです。

人間不信の状態がひどくなると、人間不信以外にもさまざまな症状が現れ、これらの精神疾患に進行してしまう恐れがあります。

このように状態がひどくなり、大きな精神疾患に進行することのないよう人間不信の克服や対策をしましょう。

社交不安障害

社交不安障害は、人前で注目が集まる状況や恥をかくことに、極度の不安や恐怖を感じる状態の精神疾患です。

性格上の問題と混同されることもありますが、性格的に人見知りや緊張しやすいこととは度合いが違います。

社交不安障害では、人前で注目を浴びるような行動に対して、極度の不安や恐怖などの強い心理的苦痛とともに、赤面や大量の発汗、激しい動機を感じるなどの身体的苦痛も伴います。

苦しみや不安から逃れるために、次第に人との関わりを避けるようになり、日常生活に支障が出ることもあります。

妄想性パーソナリティー障害

妄想性パーソナリティ障害は、人の動機を敵意や有害性のあるものと考え、人に対して根拠のない疑いを抱いてしまう状態の精神疾患です。

妄想性パーソナリティ患者は「人が自分を利用したり裏切ったりするのではないか?」「攻撃や邪魔するための計画を立てているのではないか?」と常に疑います。そして、人の言葉や行動に隠された意味がないかを探るので、人を信用することができません。

また、人から侮辱されたり傷つけられたりしたと感じたときは、自分を傷つけた相手を許さず、反撃してしまうこともあります。

複雑性PTSD

複雑性PTSDは、家庭内暴力や、いじめ、虐待などの恐怖を、長期的に繰り返し経験することで発症するといわれています。感情の調整が難しくなり、絶望を感じたり人との関わりを避けたりするなど、さまざまな症状が持続的に見られる状態の精神疾患です。

複雑性PTSDになると、人を信じられなくなり、人との親密な関係を打ち切ったり、引きこもりになったりしてしまいます。そのほかにも、自分自身や人に対して否定的な見方をしてしまうことに対して精神的な苦痛を感じ、身体症状として現れることもあります。

人間不信になる原因

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人間不信になる原因には、どのようなものがあるのでしょうか。

人間不信になる原因は、人から裏切られたり騙されたりした経験や、恋愛でのトラウマなどがあげられます。人によって原因はさまざまですが、人から傷つけられたということが原因になることが多いです。詳しく見ていきましょう。

人から裏切られた経験がある

人から裏切られた経験は、人間不信になる原因として大多数を占めるでしょう。特に、親密にしていた人や信じていた仲間、友人、恋人からの裏切りは、心が大きく傷つきトラウマになってしまいます。

信頼が大きければ大きいほど、裏切られたときの衝撃は大きいものです。「あんなに信じていたのに」「信頼関係があると思っていたのに」「どうして裏切られたのか」と、自問自答して、深く落ち込んでしまいます。

その結果、再び傷つくことを恐れるあまり人を信じることが怖くなり、人間不信に陥ってしまうのです。

人から騙された経験がある

先述した「裏切られた経験」と似ていますが、人から騙された経験も人間不信になる大きな原因となります。身近な人に騙され嫌がらせにあえばもちろんのこと、詐欺師など全くの他人から騙され被害にあった経験がある場合、極度の恐怖を感じます。

たとえ、自分に対して好意的な対応をする人が出てきたとしても「また人を信じても、騙されるのではないか」と疑心暗鬼になってしまいます。

なかなか人を信じることができず、一人でいる方が楽で安心だと、人との関わりを避けるようになり人間不信に陥ってしまいます。

大失恋の経験がある

大失恋も、人間不信になる原因になります。大失恋から人間不信になると「あんなにつらい思いをするくらいなら、もう人を好きになりたくない」と新しい恋をする勇気がなかなか出ません。

大失恋により、食欲や気力がなくなることもあります。失恋から立ち直るまでの期間には個人差がありますが、ショックが大きいほど人間不信になる可能性が高く、落ち込みながら過ごした日々も含めてトラウマとなることがあります。

人間不信の特徴

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人間不信の特徴には、どのようなものがあるのでしょうか。

人間不信の特徴には、誰も信用できず自分の殻に閉じこもってしまうといった共通の特徴があります。多く見られるものとして、人を信用できないことや人との関わりを避けること、恋愛に消極的なことが挙がられます。

人を信用できない

人間不信になると、基本的に人を信用できません。いままで親密だった人や、好意的に接してくれる人に対しても「いつか自分を傷つけるかもしれない」「この好意は本心からなのか?」と、誰に対しても否定的な見方をしてしまいます。

人間関係のトラブルによりまた傷つくのを恐れ、自分を守るために人を信じなくなっていくのです。症状が進行すると、この世の人間全員が怖く信じられなくなり、さらに自分の殻に閉じこもることになります。

人との関わりを避ける

人間不信になると、深く関われば関わるほど傷つくリスクが高まると考え、人との関わりを避けるようになります。浅い人間関係の人よりも、信用していた人からの裏切りのほうが、ショックは強いですよね。

そのため、職場でも表面的な浅い付き合いだけで、仕事終わりの食事会やプライベートでの交流を深めることを嫌がり、さまざまな理由をつけて参加を断ります。こうして自分の身を守るために、人との積極的な関わりを避けてしまうのです。

恋愛に消極的である

人間不信になると恋愛に消極的になります。大失恋をして傷ついた経験があると、もう傷つきたくないという気持ちから、新たな恋愛に踏み出せません。

好意を寄せてもらっても「本当に自分のこと好きなのか?」「いつか好きでなくなり、浮気したり自分を傷つけたりするのでは?」と素直に応えることができません。

また、裏切られたり騙されたりした経験があれば、自分の人を見る目に自身が持てなくなります。そのため、積極的に恋愛を楽しむことができず、一人でいることを選んでしまうこともあります。

人間不信の克服方法

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人間不信は、どのようにして改善すればよいでしょうか。

人間不信の克服方法には、人に期待しすぎないことや環境を変えること、少しずつ心を開く努力をすることなどが効果的です。

克服する努力をせずに、人間不信の状態を放置し続けると、どんどん人との距離が開いていき、自分ひとりで誰にも相談できない状態になってしまいます。少しずつでも克服する努力をしましょう。

人に期待しすぎない

人に期待しすぎないことが心身の負担が少なく、人間不信の克服方法として効果的です。人に期待しすぎると、相手が期待通りの反応してくれなかったときに、ショックを受けたり傷ついたりしてしまうことがあります。

人にはそれぞれ個人の意思があり、自分の思い通りに動かないことを理解して「この人は良い結果を残してくれるだろう」「この人は自分を助けてくれるだろう」などの過度な期待をしないようにしましょう。

人とほどよい距離感を保ち、自分のなかで相手に期待しすぎないことで、ショックを受けたり傷ついたりするリスクを減らしながら、少しずつ人と関わることができます。

環境を変える

環境を変えるのも、人間不信を克服する効果的な方法です。現在自分がいる環境で、人に裏切られたり騙されたりして傷ついたのであれば、環境を変えるとよいでしょう。

環境を変えれば、周囲の人間関係も変わります。今いる場所でうまく人間関係の構築ができず、新天地で再スタートしたい場合にも有効です。また、自分に問題がなく周囲の環境が著しく悪い場合にも、環境を変えることで今までとは打って変わり良好な人間関係を築けることもあります。

人間不信の状態を放置し続けるのではなく、自発的に環境を変えて、人間不信を克服する努力をすると、状況が好転する可能性が高まりますよ。

少しずつ心を開く努力をする

人間不信を克服するためには、自分自身が努力することも大切です。最初は難しくても少しずつ心を開くように意識しましょう。人間不信は克服する意思がないと、なかなか快方に向かいません。例えば相手にだけ期待したり、相手からのアクションを待っていたりするだけでは、人間関係はよくなりませんよね?相手が好意を示してくれたら素直に受け取るなど、小さなことから少しずつ努力していきましょう。

また人に期待しすぎなければ、傷つくこともありません。心を開き、コミュニケーションを丁寧に重ねることで、少しずつ人間不信も改善に向かう可能性があります。。このように良好な人間関係を築きたいと思うのであれば、自分も変化していくことが重要です。

人間不信になっている人への対応方法

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では家族や友人、仕事の仲間など身近な人が人間不信になっている場合、どのような対応をすればよいのでしょうか。

人間不信の人は、人間関係に消極的なため自分からアクションを起こすことは少ないのです。そのため人間不信になっている人には、自分から心を開いてあげること、言葉と行動の両方で愛情を示すこと、時間をかけて信頼関係を築くことを心がけると良いです。それでは詳しく見ていきましょう。

自分から心を開く

人間不信になっている人に対しては、まず自分から心を開きましょう。人から裏切られたり傷付けられたりとつらい思いをしてきた人は、なかなか自分から心を開くことができません。

人間不信になっている人にとって自分からアクションを起こすのは、非常にハードルが高く恐怖心を抱くのです。心を開くには様々な葛藤を乗り越えて「また傷つくかもしれない」というリスクを抱えながら勇気を出す必要があります。

そのため、身近に人間不信になっている人がいる場合、相手が心を開きやすいように自分から心を開くことで、安心させてあげましょう。

言葉と行動の両方で愛情を示す

人間不信になっている人に対しては、言葉と行動の両方で愛情を示しましょう。人間不信になっている人は、人を信用できず疑い深くなっています。そのため、言葉だけでは「どうせ口だけで、本当は思っていないだろう」と受け取ってもらえません。

ポイントは、言葉と行動の両方で愛情を示すことです。口だけで行動が伴わない人は、信用しにくいですよね。人間不信になっている人に、真摯に向き合い言葉だけでなく実際に行動で愛情を示すことで、説得力が増します。

継続して言葉と行動の両方で愛情を示すことで、人間不信になっている人の心を動かせるかもしれません。

時間をかけて信頼関係を築く

人間不信になっている人は、簡単には人を信用できません。そのため、短期間で信頼関係を築くことは難しいでしょう。人間不信になっている人と信頼関係を築くためには、長期的なスパンで考える必要があります。

この世の全ての人が、裏切ったり騙したりするような人ばかりではない...ということを、人間不信の人が理解し人を信じられるようになるまで、誠実な対応をする人との関わりを意図的に増やしましょう。こうして少しずつ安心感を与えることが効果的です。

こちらが自分から心を開き、言葉と行動で愛情を示し続ければ、人間不信になっている人にもきっと伝わります。時間はかかるかもしれませんが、ゆっくりと信頼関係を築けるようになるでしょう。

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