更新日 2024年08月21日 | カテゴリ: うつ病・憂うつな気分
セロトニンやノルアドレナリンなどの、気分をコントロールするための脳内ホルモン(セロトニン・ノルアドレナリン)の分泌バランスが崩れ、気分の落ち込みや何をしても楽しめないといった精神的な症状に加え、食欲がなくなったり身体のだるさ、疲れやすさなどの身体的な症状も現れる病気です。
つらい出来事や大きな変化があったり、人間関係がうまくいかない、喪失感などの精神的ストレスや、過重労働や不眠などの身体的ストレスが蓄積したときにうつ病が発症しやすくなっています。
うつ病は、真面目な人や責任感が強い人に起こりやすいと言われてきました。最近増えている非定型の場合には他人に弱みを見せたり助けを求めるのが苦手で、プライドが高い人がなりやすいと言われます。
うつ病の症状としては、以下のようなものがあります。それぞれの症状は、誰しも経験しうることですが、この中のいくつかが、2週間以上の間続いているかどうかが、ただの落ち込みなのかうつ病なのかの見極めのポイントになります。
・何をしていても楽しいと感じない、どんなことにも興味がわかない
・睡眠がうまくとれない(寝付けない、夜中や早朝に目が覚める、いつも眠い)
・食欲がない、あるいは食欲が出過ぎてしまう、飲酒量が増える
・性欲がなくなる
・イライラして落ち着かない
・自分には価値がないと感じてしまう、自分を責めてしまう
・思考力や集中力が落ちる
・涙もろくなる
・疲れやすくなり、やる気が出なくなる
・死にたいと思う
周囲から見ると、表情が暗かったり、反応が遅くなったり、落ち着きがなくなったり、涙もろくなったりという変化が現れます。
身近な人が普段と違う…と感じたら、話を聞いてあげるような気遣いも大切です。
DSM-IVという診断基準を満たすかどうかで判断されます。チェック項目は概ね以下のような内容で、2週間の間、ほとんど毎日以下の基準のうち5つ以上を満たしているかどうか(うち1,2のいずれかを必ず含む)が主要な基準になります。
1. 抑うつ気分
2. 興味または喜びの減退
3. 著しい体重増加・体重減少や、食欲の減退または増加
4. 不眠または睡眠過多
5. 精神運動性の焦燥または制止
6. つかれやすさ、気力減退
7. 無価値観、罪責感
8. 思考力・集中力の減退、決断困難
9. 死にたいと繰り返し考える
ただし躁鬱病が疑われる場合(混合性エピソードがある場合)や薬物・一般的疾患の影響がある場合、愛する者との死別から2ヵ月ヵ月を超えていない場合は除きます。
精神的・身体的ストレスが原因になっている場合には、まず睡眠と休養で、ストレスを軽減することが必要になります。周囲のサポートを得ながら、うつ病の治療に専念できるよう環境を整える必要があります。
病院でうつ病と診断されると、最もよく使われるのはSSRIと言われるセロトニン再取り込み阻害薬と言われる抗鬱薬です。以下の薬も使用されることがあります。
・SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取込阻害薬)
・NaSSA(ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬)
・三環系抗うつ薬
・四環系抗うつ薬
・その他の抗鬱薬
ベンゾジアゼピン系抗不安薬、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬も使われる
よく使われるSSRIやSNRIは従来の抗鬱薬に比べると安全性が高いと言われます。一方、使用量が増えると、効果が出るまでに時間がかかったり、嘔吐や下痢などの副作用が見られるなどの副作用があります。
軽度のうつ病や非定型のうつ病では、抗鬱薬を始めとする薬の有効性が低いため、ストレスへの対処能力を高めたり、問題解決能力を高め、ストレス環境を作りづらくするようなカウンセリングを受けることが効果的です。
うつ病に対して効果があるという結果が出ているのは、認知行動療法や対人関係療法と言われる心理療法で、精神科や心療内科に併設されているカウンセリングルームで受けられることもあります。
カウンセリングは基本的には自由診療となるため保険の適用外になりますが、クリニックによっては医師による診療代のみを支払えば、臨床心理士によるカウンセリングを受けられるところもあるようです。
うつ病のカウンセリングは習慣変容のコーチングやストレス対処のトレーニングと似ており、1回受けて治ることは稀であり、継続して通うことが重要になります。
一方、重度のうつ病の場合は心理療法に取り組むことが困難であるケースも多く、カウンセリングを受ける場合には、回復期や再発予防期に受けるのが良いでしょう。
なお、通常カウンセリングと心理療法・精神療法は同じ内容を指しますが、精神療法は医師が行うもの、心理療法は心理士等が行うものを指すことが多いようです。
脳内に通電して人為的にてんかん発作を起こして治療する方法です。
重症のうつ病で、緊急性が高い場合や、薬物療法の効果が出づらい場合、副作用が強い場合などで利用されることがあります。
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