理由がわからないのに気分が落ち込む--もしかして「冬季うつ病」かも?

更新日 2018年10月01日 |
カテゴリ: うつ病・憂うつな気分
理由がわからないのに気分が落ち込む--もしかして「冬季うつ病」かも?

「毎日が疲れやすい」「何をする気にもならない」「ずっと寝ていたいと思ってしまう」…このような「抑うつ症状」を感じている人も多いはず。
中でも「うつ病になりそうなストレスの原因も思い当たらないし」と悩んでいる人の数は年々増えていると言われています。

秋から冬にかけて、毎年気分が沈むようであれば、それは「冬季うつ病」かもしれません。
ここではまだあまり知られていない「冬季うつ病」について、ポイントをご紹介していきます。

1. 冬季うつ病って何?

「うつ病」と一口に言っても様々な種類があるのですが、一般的にあまり知られていないものとして「季節性うつ病」(季節性気分障害)というものがあります。
「冬季うつ病」(Winter Depression)はこの「季節性うつ病」の一種。
もっとも多くの人が羅患していると言われている季節性の気分障害です。

スウェーデンやフィンランドなどの北欧地域では非常に多いうつ病で、実に全人口の1割近くがかかっていると考えられています。
しかし最近では、現代的社会生活の影響によって日本などの温帯地域でも「冬季うつ病」の症状を訴える人が増えているようです。

2. 冬季うつ病の原因は?

「うつ病」というと原因は「ストレス」というのが一般通念ですよね。
社会的ストレス、過労、人間関係の悩みなど、その発端となるものは様々であり、安易に特定することはできません。

ところが冬季うつ病の場合、この原因はまったく違うものであり、明解に特定することができます。
「日光に当たっていない」というシンプルなものなのです。

人間の脳は網膜などから太陽の光を受けることで、脳内の伝達物質「セロトニン」の作用が強く働きます。
「セロトニン」は幸福感や快適感を得るために重要な物質。
また「今は昼間で明るい」という信号を受けることで、夜間就寝時に多く分泌される「メラトニン」の分泌は抑えられているのです。

これが通常の状態なのですが、日照量が少なくなるとセロトニンの分泌量が減り、その上にメラトニンの分泌が抑えられない状態となってしまいます。
これが「抑うつ状態」を生むというわけなのです。
最近では日本でも日中の外出量の低下、夜勤などの勤務体系などによって「冬季うつ病」になる人が増えています。

3. 冬季うつ病の特徴は?

冬季うつ病に多い特徴が「嗜眠志向」と「過食」です。

一概に言い切ることはできませんが、一般的に知られる「うつ病」の場合、食欲は不振(食事量が減る)傾向にあり、また睡眠状態については「眠りが浅い」「なかなか寝付けない」などの不眠・睡眠障害が見られることが多いもの。

ところが冬季うつ病の場合だと、食欲が異常に増加したり、やたらに眠り続けてしまう人が多いのです。
食欲では菓子類などの甘いものばかり食べたがるなどの傾向も見られます。

社会通念として知られる「うつ病」とは大きく症状が異なるため、「自分がどこか変だ」と感じながらもそれがうつ病であるとは自覚していないケースも少なくありません。
世界的には20代前半~30代後半の女性に「冬季うつ病」の患者が多いとされています。

4. 冬季うつ病の対策は?

軽症の場合には、以下2点のポイントを意識することで改善へと結びつきます。

1 )日光に当たる時間を増やす

朝に散歩をする、昼休みには外に出るなど、できるだけ多くの時間を陽光に触れるようにしましょう。
部屋の中に居る場合にも窓際の席に座るなど、日中に明るさを感じられる場所に居ることも大切です。

2 )就寝・起床時間・食事時間を一定にする

毎朝同じ時間に起床することを意識し、天気の良い日には起きて一番に朝日を浴びるようにします。
就寝時間や食事時間も可能な限り一定に定め、自律神経を整えるようにしましょう。
また就寝時にはきちんと照明を落とし、暗い状態で眠るようにしてください。

ただし、無気力さや自己否定感などの症状が強い場合、毎年同じ症状が見られていると言った場合には、専門医の診察が必要となる場合もあります。
「もしかしたら」と思ったら、カウンセラーや専門医に相談をしてみましょう。

おわりに

「冬季うつ病」については日本ではまだ認知度が上がっておらず、「毎年冬になると気が重い」と辛い気持ちを抱えている方が少なくないようです。
「冬季うつ病」については原因が明確である分、専門医による光療法や薬物療法などで多くの人が早期での効果を得ています。
自分自身での対策が難しい場合には、早めに専門家を頼りましょう。

なんとなくモヤモヤしている方へ

「なんとなく辛い、なんとなく不安だなあ」と感じていませんか? また、「悩みを相談できる相手があまりいない…」と感じたことはありませんか?
心のモヤモヤは、知らず知らずのうちに、積み重なっていくもの。 そしてそれを、一人で抱え込んでいると、だんだん苦しくなってしまいます。
こちらでは、あなたが心のモヤモヤをどのくらい抱え込んでいるかを、知ることができます。

心のモヤモヤを知る

あなたにおすすめのコラム

>>> 同じカテゴリ(うつ病・憂うつな気分)のコラムをもっと見る