むしろストレスを溜めている? 逃避行動をやめるための5つの対策
更新日 2018年08月10日 |カテゴリ: 自分を変えたい

「テスト勉強の頃になると、途端に机の引出し等を片付けたくなった」なんて経験を持っている人は多いはず。 逆に「部屋の掃除をしなくちゃ」と思うと、テレビを見続けてしまってやめられない…こんな経験もあるのではないでしょうか? このような「やらなければならないこと」に対して別の行動を行うことを、心理学では「逃避行動」と呼んでいます。 そしてこの逃避行動、大人になっても無意識に行っていることは多いんです。 逃避行動を繰り返しているうちに、大切なチャンスやタイミングを逃してしまったり、充実した時間を過ごせなくなってしまう可能性は大。
また無意識にストレスを貯めてしまう可能性もあるんですよ。 ここでは行ってしまいがちな逃避行動やその理由、そして逃避行動を起こさないための対策についてご紹介していきます。
逃避行動をしてしまう原因
「逃避行動」というと、前述のとおり「机の片付け」「テレビに逃避する」といったものが代表的。 でもそれ以外にも、人は様々な「逃避」を行っています。 例えば「仕事」や「家事」などの何らかのタスクから逃避したい時にはこんな「逃避行動」をしがちです。
- ・特に探すべき情報がなくても、なんとなくネットを閲覧し続けている
- ・既に読んだマンガや本、カタログ等を熟読している
- ・ヘアケアやスキンケア・メイク等の身繕いをいつもより丁寧に行う
- ・長電話をする
また「仕事」等のタスクにとりかかりたくない場合、逆に「家事(掃除・料理等)」へと逃避が向かう場合もあります。
- ・エアコン・換気扇・本棚の片付け等の時間や手間のかかる場所の汚れが気になり、掃除・整頓・ゴミ捨てを始める
- ・手の込んだ料理を作りたくなる
一見すると「正しい行動である(怠けているわけではない)」という言い訳を自分にできるため、上記のような家事的な作業に逃避が向かうケースは多いようです。
この他、「家に帰ると何らかのタスク(家事や家族サービス等)が待っている」と思うと、以下のような逃避行動が行われます。
- ・会社で翌日分の仕事までこなす、必要のない仕事を増やす
- ・友人・同僚等と長話をして帰宅時間を遅くする
「やらなくては、しなくては」と意識的/無意識的に思いながら、どうしてもその場や作業に取り掛かる時間を「先へ」と伸ばしたい…これが逃避行動の元となっています。
逃避行動を引き起こす隠された心理とは
逃避行動が起こる理由を「単に面倒だから」「やりたくないから」だと思っている人は多いはず。 ところが、そこには更に奥に隠された心理もあります。
<- ・「完璧に仕上げなくては」と自分でハードルを上げている
- ・作業内容に向かい合っていないため、全体作業の把握が曖昧であり、実際よりも大変(大きな作業)に感じる
- ・あれもしなくては、これもしなくては…という焦りを感じている
- ・失敗をしてはいけない、うまくこなさなくてはいけないという「結果」への恐怖感
- ・「早く終わらせなくてはいけない」という効率性の過剰な重視
- ・「なぜ自分が(自分だけが)やらなくてはいけないのだろう」という怒り
- ・本来自分自身が求めていなかったり、周囲から求められていない作業であることに気づいていない(行動動機が無い)
このようなネガティブな感情の交錯が「やらなくてはならないタスク」から逃げよう、先延ばしにしようという心理を産んでしまうのですね。
逃避行動はデメリットだらけ?
逃避行動を行うと、一時的にはタスクから開放されるため気持ちがホッとしたり、ストレスが軽減されると感じることもあります。 ところが、逃避行動を繰り返しているうちに以下の様なデメリットが増えてきてしまうのです。
「楽しくない時間」を増やしている
「逃避行動」に本来やりたかったことを選ぶ人は殆どいません。逃避行動とは「先延ばし」の為のいわば「間に合わせ」であり、逃避行動の時間を増やせば増やすほど「ほんとうに楽しい時間(充実した時間)」を過ごしていないことになります。「本来やりたかったこと」にいつまでも取り掛かれない
やるべきタスクの後には、あなたが「本当にやりたかったこと」や「楽しみにしていたこと」があるはずです。ところが逃避行動の繰り返しでタスクを先延ばししているうちに、その先にある「本当の楽しみ」には行き着けなかったり、タイミングを逃してしまう可能性が高くなります。最終的にはストレスが増える
「やらなくては」「やるべきことをやっていない」というストレスは、逃避行動を繰り返すうちに段々強くなっていきます。逃避するほどに恐怖感・不安感が増し、日々がストレスだらけということになりかねません。逃避行動をやめるための5つの対策
逃避をせずにタスクへと取り掛かるために、以下の点を意識してみましょう。
1. タスクをやる「理由」は何か、本当にやるべきことなのか考える
「人に言われたから」「世間体だから」ではなく、タスクを行った上で得られる最終的な自分へのメリットを考えてみましょう。2. 工程を細かく分け、細分化する
タスクを一度で終わらせようとせず、細かい工程に分けて1つずつ取り組むようにしてみましょう。3. 予定をハードに立て過ぎない
「今日はここまで」というタスクの予定は「この程度でいいのか」と思えるほど軽いスケジューリングにします。4. 「60%の出来具合」でOKと考える
「完璧さ」を目指さず、「ひとまず60点を目指そう」「取り組んだだけでも偉い」と自分を認めてあげましょう。5. タスクを終えた際のご褒美を用意する
「このタスクが終わったら映画を観よう」「美味しい食事を食べよう」等、自分なりの楽しみ(報酬)を用意してみましょう。おわりに
逃避行動を続けていけばいくほど、あなたの人生は「逃避行動だけ」のものになってしまいます。 後になってから「逃げずに取り組めばよかった」と悔やんでも、人生の時間を巻き戻すことはできません。 大切な時間を有効に使うために、早速今日から「逃避」をやめて、「本当に充実した時間」を過ごしてみましょう。
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