更新日 2024年08月23日 | カテゴリ: うつ病・憂うつな気分
うつ病は寛解をしても再発をしやすい疾病です。 医師の許可を得て通院を終えた人のうち、2~3年のうちに再発をする率は実に80%を超えると言われています。 再発の兆候については本人も気づいていないことが多いため、周囲が状態に気を配ることが何よりも大切です。 ここではうつ病の再発について、気をつけるべきポイントを解説していきます。
最も患者の状態を間近に見られる場としては、共に食事をする「食卓」が挙げられます。 うつ病の再発を防ぐためには自律神経を安定させる必要があり、できるだけ同じ食事時間・食事量を守っていくことが大切です。
食事量が著しく減っている、食欲不振の頻度が高くなっているという場合には注意が必要と言えるでしょう。 また反対に著しく食事量が上がっている場合にも気をつけるべきです。 ストレスによる過食は見過ごされることが多いため、「食べていれば問題が無い」という安易な判断を抑え、まずは本人の「通常の食事量」をきちんと把握するようにしましょう。
また食事中や食事後等の会話や態度にも気を配っておきましょう。 元々快活に話していた人の口数が少なくなっていることもあれば、何らかの兆候を感じていることによる不安から普段しゃべらない人が急激に話し始めることもあります。
うつ病の再発においては嗜好品への依存度が高まる傾向も見られています。 嗜好品については様々なものがあり、アルコールやタバコ等の他、チョコレート、コーヒー・紅茶等のカフェイン等が該当することもあります。 禁煙・禁酒等を行った人の場合、代替手段である飴やガム等が手放せなくなるケースも少なくありません。
またそれまで甘い物をあまり欲しがらなかった人が急に菓子類を好むようになった場合、脳内セロトニンの減少によって糖類を欲しているケースもあります。
うつ病の再発では、不眠等の睡眠障害から兆候が始まるケースも多く見られています。 ただし睡眠内容についてまでは家族がチェックをすることも難しいため、まずは就寝時間や起床時間等を確認しておくところから始めると良いでしょう。
また起床した際の状態から、睡眠の質をある程度確認することも可能です。 通常時に比べて覚醒状態にならずボンヤリとした状態が続いている、朝に起きられない状態等が見られる場合には何らかの睡眠障害が起こっている可能性も高いですから、本人に早めの確認を取ります。
うつ病はストレスを起因とした腹痛や頭痛、首周辺の痛み、肩こり、下痢等の「体のサイン」を伴うことも多い病気です。 しかし患者本人には「うつ病を再発したくない(これは再発ではない)」という思いが強く、これらの体のサインが既に出ていても、「体調不良ではない」と断じてしまう傾向も見られています。 体につらそうな様子が見える、頭や体に手をやる回数が増える、トイレに行く回数が極端に増える等、体調不良の際には何らかの異変が起きていることが殆どです。 「軽い症状だから」「会社・学校には行けているから」という安易な判断をせず、休ませる方向を指示しましょう。
なおうつ病の再発の場合、初発の際と同じような体調不良が出ることも多いものです。 事前に前回にどのような体調不良が起こったのかをよく確認しておくことで、患者の体調に気を配りやすくなります。
うつ病の再発は本人にとっても家族にとっても「できれば認めたくない」ものです。 特にうつ病になりやすい人は「病気になったことで周囲に迷惑をかけた、もう迷惑をかけたくない」という責任感や罪悪感を持つ傾向があり、そのため再発の初期兆候が見えても、それを無意識のうちに否定しようとします。 また再発の兆候が見えたこと等によって絶望的な気持ちになり、最悪の場合突発的な自殺を測るという事例も見られているのです。
少しでも再発の兆候が見られた場合には、まずは無理をさせず、すぐに休ませることが大切です。 本人が兆候を認めないが不安がある場合には、前回受診をした医師に相談をしてみましょう。 患者にとっても「再発」を認めるのは非常に辛いことでありますが、家族が温かく穏やかに迎え入れ、受け入れることが何よりの支えとなります。
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