DVやモラハラ被害に遭いやすい人の4つの心理的特徴と対策

「付き合う男性がどの人も暴力的」「ハラスメントの被害に遭いやすくて…...」など、DV・モラハラや人間関係のトラブルに遭いやすいという人は少なくありません。 職場や住居環境を変えてもトラブルが後を絶たず、「人間関係の運が悪い」と決めつけてしまっているケースもあるようです。

しかし、DVやモラハラ、また悪質なクレーマーや八つ当たりなどの物理的・精神的暴力を行ってくる人は、実は相手を意識的/無意識的に選択しているもの。 被害に遭いやすい人は、相手から選ばれる行動や、被害を激化させる行動を無意識に行っていることもあるのです。 ここではDV・モラハラ等の被害に遭いやすい人の4つの特徴と対策についてご紹介していきましょう。

被害に遭いやすい人の4つの心理的特徴

1. 人との距離感を測るのが苦手

二人の人間が精神的に近づく時、そこには通常「段階」が生じます。 知り合いやただの同僚から、趣味を共通とした仲間となり、悩み事も話せる友人・恋人となることもある…といった具合ですね。

DV・モラハラの「加害者予備軍」とも言える人は、このような精神的距離を一気に縮めようとします。 例えば、会った途端に打ち明け話をする等、深い悩みを曝け出すというのも、距離を急に縮めようとするが故の行動です。

一般的に、人間は精神的距離を急に縮めてくる相手に対し警戒感を抱き、距離を置こうとします。 「自分にズカズカと入り込んでくる人」と感じ、態度や素振りにも相手への警戒心が現れるのです。 加害者予備軍側は、このような拒否的態度を感じ取り、相手へ近づくことを止めていきます。

ところが人との距離感を測るのが苦手な人の場合、距離を急に縮めてくる人に対して危機感・警戒心があまり湧きません。 戸惑いつつも「仲良くしようとしているのかも」と好意的に捉え、来る人を全て精神的に受け入れてしまうのです。

2. いつも「耐える選択」をしている

理不尽な怒りをぶつけられた時、人間は誰しも傷ついたり、反対に怒りを覚えたりするものです。 ところがどんなに「理不尽だ」と感じても、自分の感情を押し殺し「耐えよう(諦めよう)」という選択肢を選ぶ傾向を持つ人もいます。

これは多くの場合、以前に「理不尽な怒り」に対して怒りや哀しみを表明した時に、相手からの暴力が激化したことによるもの。 「言い返せばもっと酷い目に遭う」という学習をした人は、常に「耐える」という選択を無意識のうちに取る傾向にあります。

ところが加害者予備軍達の「理不尽な怒り」の元にあるのは、「自分を受け入れて欲しい」といった心理。 「自分の怒りに耐えてくれる人(被害者予備軍)」を「自分を受け入れる人である」と捉え、執拗に暴力を繰り返すようになってしまうのです。

3. 自己評価が低い

DV被害・ハラスメント被害に遭いやすい人は、加害する人に対して無視をするのが苦手です。 「何か事情があるのでは」「本当は良い人の筈」「相手を正せるのではないか」等の様々な考えを持ち、加害者から離れることができない傾向を持ちます。

この「無視ができない」という考えの根本にあるのは、「自分自身が無視をされたくない」という心理。 自分には魅力や才能・価値が無いという不安が強く、「相手を切り離したら自分が孤独になる」という強迫観念から、自分に加害してくる相手とも距離を置くことができなくなっているのです。

4. 同情を「愛情(友情)」と認識しやすい

親・兄弟・過去の友人や恋人等から「愛されたいのに愛されなかった」という経験を持つ人は、その対象に表面的には強い嫌悪感を示します。 ところが深層心理では「好きでいたかった」という強い気持ちがあり、この心が過去の相手に対して同情的な評価を生みやすくなるのです。

嫌いだと思いつつ、心のどこかで「可哀想な人だ」と同情をし、相手から離れたことに対して罪悪感を持ち続けていることもあります。 しかしこの「同情=愛情(友情)」という認知の歪みが、その後の人間関係に影響を及ぼすことも多いのです。

DV加害者、クレーマー、トラブルメーカー等の「困った人」に対して「可哀想な人だ」と考え、その気持を愛情(好意)であると誤認識してしまうのですね。 明らかに理不尽な被害を受けても「自分にも悪いところがあった」と考えたり、なかなか相手を嫌いになりきれず、無関心を貫くことができなくなってしまうのです。

被害から抜け出す方法

1. 相手を正すのは諦め、距離を置く

DV被害・モラハラ被害者は、「話し合っていけば問題は解決する」「相手にも良いところがあるのだし、改善していける筈」という考えを持ち、関係を継続してしまう傾向にあります。

しかし、DVやモラハラ加害者側には大きな心の歪みがあることも多く、それを二者間だけの話し合いで解決していくことは非常に難しいと言えます。 既に被害に遭っているという場合、加害者への歩み寄りは早い段階で諦め、距離を置くことを考えましょう。

2. 自分のコンプレックスに向き合う

両親や兄弟からの物理的・精神的な虐待、過去の恋人からのデートDV、学生時代にあったいじめ被害等で心に傷を負った人の場合、上記で解説した対人での距離感の無さや愛情の誤認識、自己評価の低さ等の傾向が顕著になります。

過去の自分の記憶や感情にフタをしてしまい、自分自身の心の問題に気づいていないケースも多いのです。 自分自身の過去に向き合い、その哀しみや怒りを癒すことが問題解決の一歩に繋がります。

3. 周囲への相談をする

ハラスメント被害については「自分にも悪いところがあるから」「被害に遭っているというのが恥ずかしいから」といった理由から、自分ひとりで問題を抱え込んでしまっているケースが多いもの。

しかし、DVやモラハラ等の問題を自分だけで解決ができるケースは稀と言っても良いでしょう。 家族や友人、会社の人事部等、サポートをしてくれる人に早めに相談をすることが大切です。

困った時にはカウンセリングで相談を

DVやハラスメントの被害については、実に50%以上の人が「周囲に相談をしていない」という統計も出ています。 また過去の自分のコンプレックスについて打ち明けられる場所が無く、自分一人で辛さを抱え込んでしまっているケースも少なくありません。

「打ち明ける場所が無い」「自分の過去に向き合えない」という時には、カウンセリングや専門医を頼ってみるのも手。 問題が大きくなる前に、早めに相談をしてみましょう。

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