更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 恋人との関係・夫婦関係
配偶者等の家族から受ける物理的・精神的な暴力、DV(ドメスティック・バイオレンス)。 メディアで報道されることも増え「DV」という言葉の一般認知度は上がっているものの、その実情についての認知度はまだまだ「知られていないもの」であると言わざるをえません。
そのひとつに、「DV被害者側の心理」というものがあります。
「被害を受けたら、すぐに逃げればいいのに」 「いつまでも逃げないのは、その状況に納得しているからなのでは?」 --このような誤解から被害者側が適切な対応を受けられず、DV被害が激化することも多いのです。
なぜ、DV被害者達は加害者から「逃げられない」と思ってしまうのか? ここではその心理的理由についてご紹介をしていきます。
一般的にDVというと「(精神的・経済的等で)弱い女性」が被害者となるイメージがありますが、実際にはそうとも言えません。 例えば仕事で非常に優秀な人が家庭ではDVを受けているというケースも少なくないのです。
これには「責任感」が大きく影響を与えていると言えるでしょう。 責任感の強い人ほど、「家族を支えているのは自分である」と考え、家庭環境の不和を自分の責任であると受け止めます。 現在の家庭環境を破壊することに強い罪悪感を持ち、「自分さえガマンをすれば」「子どものために」とDVを受け入れてしまうのです。
優秀な人、努力で今までの人生を切り開いて人ほど陥りやすいのが「話せばいつかわかる」という思い込みです。 DV加害者は自己愛性人格障害等のパーソナリティ障害を抱えていることも多く、残念ながらDVの問題を夫婦間・家族間のみで解決することは至難の業と言えます。
ところが今までの人間関係や困難を努力で改善してきた人は、「解決をできないのは、自分の努力や時間が足りないからだ」「もっと頑張ればいつかは治せる」と考えてしまうのです。
DV被害を周囲に申告せずに一人で抱えてしまう人に多いのが、DV被害を「恥である」と考えてしまうケースです。 裕福な家庭であったり、名声を得ている家庭であったりする場合などは特に、現在の世間からの評価を維持しようとし、DV被害を自ら隠そうとしてしまいます。
経済的な不安によってDV被害に甘んじているケースの率は高いと言われています。 自治体による支援等の情報が不足しており、「自分一人では生活することはできない」と思い込んでいる被害者も多いのです。
親や周囲がDVを受けていたという人、過去に恋人等からDVを受けたという人の場合、「配偶者がDV的な行いをするのは或る程度一般的である」という認知の歪みを持っているケースもあります。
「母親が受けていた暴力に比べれば」と比較対象を作ったり、「大なり小なり結婚とはこういうものだろう」と諦め、現状を誤った形で正当化する傾向も顕著です。
DV被害者が加害者側に逆らった時、肉体的・精神的な暴力を罰として受けます。 この繰り返しによって、被害者側は「逆らったら今より恐ろしいことが起こる」という恐怖感を加害者側に植え付けられていくのです。
DV被害者になるタイプのひとつとして「自分には価値や能力が無い」と考えやすい自己承認力の低い人が挙げられます。 加害者のことを「価値の無い自分を受け入れてくれた、たった一人の相手である」と受け止めてしまうのです。
束縛をされたり物理的な暴力を受けることも「愛情の証である」と誤認識しやすく、また加害者との共依存となるケースも見られます。
DV被害者は様々な心理的要素によって現状に縛り付けられています。 近親者や友人等が手を差し伸べても、蓄積された「思い込み」からなかなか抜け出せず、結局加害者の元へ戻ってしまうケースも少なくありません。 。
DV被害者に必要なのは、適切な心のケアをし、専門家による支援を受けること。 周囲にDV被害に困っている人がいたら、自分たちだけで解決をしようとせず、自治体窓口(女性センター等)やNPOによるDV相談室を紹介してあげましょう。 またネットカウンセリング等のカウンセリングからスタートをするのも手です。
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