TwitterやFacebookで不満を解消…「SNSアピール依存」にならないための処方箋

更新日 2024年08月23日 | カテゴリ: ストレスに対処したい

人気が衰える気配の無いTwitterやFacebook等のSNS。 2015年時点のデータでも、Twitterの国内ユーザ数は3500万近く、Facebookは2400万人とも言われています。 いまや多くの人にとって、SNSは生活とは切り離せないツールとなっていると言えるでしょう。

しかしSNSはは単なる仲間同士等での交流ツールにとどまらず「自己アピールの場」ともなりました。 最近では生活が充実している旨をSNSに書き込むことが「幸せ自慢」「リア充アピール」、反対に自分の不幸や欠陥を晒せだす発言が「不幸自慢」「自虐自慢」と呼ばれるようにもなっています。

なかにはこのようなアピールをすることに依存してしまう人もいるようです。 なぜ、このような「SNSでのアピール依存」が起こるのでしょうか? 今回はその理由についてを解説しつつ、SNS依存にならないためのポイントもご紹介していきます。

1. 幸せ自慢は「不満・不安」のあらわれ

心理学者アドラーは、自分が劣っていると感じる「劣等感」を理由とし、その課題から逃げる心を「劣等コンプレックス」と名づけました。 同時に劣等感を隠そうとする心を「優越コンプレックス」と呼んでいます。

優越コンプレックスとは、「自分が優れている」と周囲にアピールしたり、強そうに振る舞うことで劣等感を覆い隠そうとする心。 カンタンに言えば「自信が無いから自慢する」ということです。

自分の状況や生活に心から満足している人は、わざわざそれを外側に向かってアピールする必要がありません。 SNSで頻繁に「幸せで満足している」とつぶやいているテーマこそが、その人がどこかに不満・不安を感じているポイントとなるのです。

例)
・自分の容姿に不満がある→オシャレをして自撮りし、賞賛を得る
・仕事での扱いに不満がある→自分の所属会社をアピールする
・理想的な主婦であるという自信が無い→料理内容や家事をアピールする

SNSは手軽に「いいね!」等の賞賛を得られるシステムであり、このような優越コンプレックスを強めやすい場であると言えるでしょう。

2. 不幸自慢は「認めて欲しい」という気持ち

SNSでは「幸せ自慢」をする人とは反対に、自分がどれだけ不幸な境遇にあるかをつぶやいたり、自分の能力・金銭的な貧困、激務などを自虐する内容もよく見られます。

このような、いわゆる「不幸自慢」をする人の心にあるのは「自分を認めて欲しい」という他者からの承認欲求です。

例えば「自分はこんなにバカなんだ」と呟いた場合、「そんなことは無いよ!」という慰めの言葉をかけてもらえることもありますね。 このような「自虐の否定」を貰うことで、安心感を得たいと考えるのも承認欲求の一種です。

また誰かの不幸や自虐を見て、「自分はもっと不幸だ、もっと立場が低い」とアピールをする人もいます。 これは「突出した不幸な立場」をアピールし、それを「自分の価値(誰とも違う特別さ)」であると認識したい心であると言えるでしょう。

3. 「SNS依存かも…」と思ったら

劣等感を一時的に打ち消したり、承認欲求を求めることは、一概に「悪いこと」とは言えません。 人は誰しも自慢をして不安を解消したり、自身の価値を他人から認められて安心しようとしたりするもの。 ですから多少の「SNSでのアピール」で気持ちがラクになるのであれば、特に問題は無いと言えるでしょう。

ただし気をつけておきたいのが、SNSの「アピール」は依存しやすく、内容や発言頻度が過剰になりやすいという点。 そして、アピールだけでは根本的な不安は解消されないという点です。

1 )SNSでの発言のために、生活スタイル(出かける場所や買い物の内容等)を変えたことがある
2 )SNSに掲載する写真撮影のために、生活時間を削っている
3 )より多くのレスポンス(リツイートやいいね!等)を得るために内容を考える
4 )SNSのために、家族や恋人・友人との会話が減ったと思う
5 )現実での家族や友人の反応よりも、SNSでの反応が気になる

上記のような傾向が見られる場合には、「SNSアピール」への依存度がかなり高くなっている状態。 まずは一時的にもでSNSから離れたり、精神的な距離を置くことが大切です。

【SNS依存への対策】

1 )通知機能等はOFF設定にする
2 )アラーム機能などを使い、SNSに触れる時間を限定する
3 )数日間をSNS無しで過ごし、現実世界での体験を重視してみる

SNSをしない時間は、アピールをしたい気持ちを生む「不満や不安」を解消するための「実際の行動」を起こしてみましょう。 「会社での扱い」に劣等感があるようならば、資格の勉強をはじめてみたり、自分の魅力に対する不安があるようならば、積極的に合コン等の出会いの場に出かけてみても良いでしょう。 自分を認めるための行動をスタートすると、「他者へのアピール」を考える時間そのものが少なくなってきますよ。

おわりに

自分自身がどんなところに不満や不安・劣等感を持っているか、正確に知っている人は意外と少ないもの。 そんな時には今までのSNSでの発言傾向を振り返ってみるのも手です。 「自慢が多かったかも?」「自虐してたかも?」この点に気づくことが、自分を成長させる大きな始めの一歩となるかもしれませんよ。

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