更新日 2025年05月15日 | カテゴリ: 子育て・家族関係
子育てをしていると、「もう限界!」「私の育て方が間違っているの?」「本当は怒りたくなかった…」小さなストレスが積もり、不安や葛藤が怒りに変わってしまうことがあります。
正解がない毎日の子育ての中では、子どもをヒステリックに怒ってしまうことがあるでしょう。
自分でも驚くほどのヒステリックさに、病気が隠れているのでは?と心配になった方に向けて、怒りの原因と対処方法についてまとめました。
この記事のまとめ
→子育てに悩んでいる人はオンラインカウンセリングでの相談もおすすめ
育児・家事・仕事に追われ、睡眠不足や情報過多の中で過ごしていると、心のキャパシティが狭まります。
いつもなら「まあいいか」と流せることでも、蓄積した疲れやストレスがあると、一気に怒りのスイッチが入ってしまいます。ヒステリックな怒りは、そんな状態へのSOSサインであることが多いです。
「○歳なんだからもうできて当然」「何度言ってもわからないのはおかしい」など、無意識のうちに理想の子ども像に当てはめすぎていると、現実とのズレにイライラしてしまうでしょう。
その背景には、「いい親でいなければ」というプレッシャーや、自分の親から植えつけられた価値観が影響していることもあります。
自分自身が「怒られて育った」「親に否定されることが多かった」という経験があると、無意識のうちにその関わり方を再現してしまうことがあります。
怒りがコントロールできない背景には、過去の傷や不安がまだ癒されていないサインが潜んでいることもあります。
「怒りをどう扱えばいいか」を大人になるまでに学ぶ機会がなかった人は、感情が高ぶったときにヒステリックな爆発をしてしまうことがあります。
これは未熟なわけではなく、方法を学ぶことができなかった環境が原因です。今からでも感情を扱うスキルは十分に身につけられるので安心してください。
子どもに対して怒っているようで、実は「自分をわかってほしい」「辛さに気づいてほしい」という思いが根底にあることもあります。
特にパートナーや家族に気持ちを共有できていないと、怒りが子どもに向かいやすくなる傾向があります。
上記の原因に加えて、こころの病気がヒステリックに怒ってしまう原因になっている場合もあります。
もし心当たりがあれば、精神科や心療内科、場合によって産婦人科などの専門医に相談しましょう。
うつ病は、気分の落ち込みややる気が出ない等の症状が知られています。いっぽうで、怒りっぽくなったり、些細なことで爆発したりといった症状も見られます。これは、不安や焦燥感によるものです。
うつ病だと思いながらも、極端に調子がよくなって活発になる時期がある場合は、双極性障害かもしれません。
双極性障害では、活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返します。
つまり気分の波があるため、本人の自覚がなく、家族など周囲の人が見守り、気づくことが大切です。
対人関係・感情・自己像が不安定になりやすく、強い見捨てられ不安や衝動的な行動が特徴です。
子どもやパートナーなどの親密な人間関係に対して、感情の揺れが激しくなる傾向があります。「見捨てられるかもしれない」という不安が強く、感情が瞬間的に爆発しやすくなります。
ADHDは、発達特性の一つで、注意が散りやすい(不注意)、落ち着きがない(多動性)、衝動的に動いてしまう(衝動性)という特徴が見られます。
ADHDの傾向があると、感情のコントロールやストレス耐性が低く、怒りが爆発的に出やすくなります。子育てによる疲れや刺激が急な怒りの引き金になってしまうことも多いです。
愛着障害では、幼少期に養育者との安定した信頼関係が築けなかったことにより、人間関係や感情の安定に問題が生じます。
子どもとの関わりの中で自分の過去がフラッシュバックし、必要以上に感情的になることがあります。
繰り返し怒鳴られたり否定されたりすると、子どもは「自分はダメな子なんだ」「愛される価値がない」と思い込むようになり、自己肯定感が低くなります。
親の怒りが強すぎると、子どもは親を怒らせないように自分の感情や欲求を表現しなくなります。感情の抑圧が習慣化し、大人になるまで影響がおよぶ可能性があります。
また、親の感情の爆発にさらされることで、子どもは人の顔色を常に気にするようになります。
ヒステリックな怒りは、子どもにとって親の一貫性や安心感を得られなくしてしまいます。
子どもは「何が地雷かわからない」と感じ、親の前で本音が言えなくなり、結果として、深い信頼関係が築きづらくなります。
感情的に支配される関係が普通になってしまうと、子どもが成長して大人になってからも同じような関係を築いてしまうことがあります。
例えば、パートナーとの間で感情的な支配や依存のような関係性が繰り返されやすくなる傾向も見られます。
怒りの直後は、自分も子どもも感情が高ぶっています。
そのような時は、5〜10分ほど呼吸を整えてみてください。別室に移動したり飲み物を飲むなどしてクールダウンしましょう。
怒りの内容そのまま(=感情)ではなく、「本当はどう思っていたか」(=伝えたいこと)を伝えます。
子どもは、怒られた理由よりも怖かったという印象が心に残りやすいので、安心できる言葉でやさしくフォローしましょう。
「さっきはびっくりしたよね」「怖かったね」などと、子どもが感じた気持ちを肯定してあげましょう。
子どもが自分の気持ちを言葉にできない年齢の場合も、感情に名前をつけてあげることで感情の整理がしやすくなります。
怒りは突然湧くように見えて、実は「前ぶれ」があります。
例えば、「疲れている時に限界を超えて頑張っている」「ちゃんとしなきゃ・こうあるべきという気持ちが強まっている」などです。
これらを怒りの前ぶれとして事前に気づけると、感情が爆発する前にブレーキをかけやすくなります。
怒る代わりに、落ち着いて「してほしいこと」や「自分の気持ち」を伝えます。感情ではなく、目的に集中する習慣をつけていきましょう。
例えば以下のように伝えてみましょう。
例:「今ちょっと疲れてるから、静かにしてくれると助かるな」、「ついイライラしちゃった。次はどうしたらよかったと思う?」
ヒステリックな怒りは、限界まで頑張っているサインでもあります。育児の中で、親である前に人間としての余白が奪われていると、感情が爆発しやすくなります。
5分だけでも自分だけの時間を確保したり、「今日も十分頑張った」と自分をねぎらいましょう。
子どもにヒステリックに怒ってしまうのは、あなたが抱えている辛さに対するSOSのサインかもしれません。辛さを客観的に把握し対処していくために、カウンセリングで心理の専門家とともに感情を整理してみるのも良いでしょう。
また、子育てについて誰かに話せる場をつくることも重要です。
家族や友人に相談しにくいことも、第三者であるカウンセラーなら話しやすいかもしれません。カウンセラーには守秘義務がありますので、どんな内容も安心して相談できます。
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